研究課題/領域番号 |
20K03526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
澤田 宰一 福島工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (80647438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | フロベニウス・サンドイッチ / 代数幾何学 / 正標数 |
研究開始時の研究の概要 |
代数幾何学では、多項式の零点で定義される代数多様体と呼ばれるある種の空間を研究の対象とする。本研究では正標数の代数幾何学に現れる純非分離な被覆を主な研究の対象とする。特に、フロベニウス・サンドイッチの研究を皮切りとして、群の空間への作用ではなくリー代数の関数への作用に注目した、リー代数の観点に立脚した幾何学的不変式論の構築を目指す。また、フロベニウス・サンドイッチ上の特異点の配置の解明に取り組み、空間上の配置問題に対する正標数の代数幾何学の応用に挑戦する。
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研究成果の概要 |
加減乗除の演算が定義されている集合を体といい、1を何回か足して0になる場合、初めて0になる足す回数をその体の標数という。複素数は体を成し、複素数を係数とする定数でない多項式はどのようなものも必ず根をもつことが知られているが、そのような体のことを代数的閉体という。通常の座標平面の無限遠に直線を付け加えて閉じたものしたものを射影平面という。射影平面上では葉層構造というものが考えられ、その葉層構造により射影平面の商が考えられる。本研究では、標数2の代数的閉体上で定義される射影平面の次数-1の葉層構造による商に現れる特異点の配置について分類を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数学は現代社会の基礎を支えるものであり、その理論の整備は社会の発展に不可欠である。ただ、数学のどの理論がどのタイミングでどのように具体的に応用されるか予測することは困難であり、だからこそ、将来の未知の応用に向けて基礎理論をしっかりと構築しておくことが大切である。本研究では数学の一分野である代数幾何学において、射影平面の商に現れる特異点の配置について分類を行った。本研究は点の配置問題としての側面もあり、純粋数学の理論としての意義に加え、原子の配置問題などの現実的な応用への備えとしても意義のあるものだと考えられる。
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