研究課題/領域番号 |
20K03560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 (2021-2022) 東京理科大学 (2020) |
研究代表者 |
若山 正人 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, メディア情報研究部, 数学研究プリンシパル (40201149)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非可換調和振動子 / 量子ラビモデル / 保型形式 / 熱核 / 無限対称群 / スペクトルゼータ関数 / 特殊値 / 楕円曲線 / 超楕円曲線 / Eichler形式 / 数論 / 量子ラビ模型 / 表現論 / アペリ数 / スペクトルゼータ / 量子光学 / 非対称量子ラビ模型 / アペリ数類似 |
研究開始時の研究の概要 |
非可換調和振動子と量子ラビモデルのスペクトルゼータ関数の特殊値の解析から現れる数論的対象(アペリ類似性の合同性、概保型形式、関連するコホモロジー)の研究を行う。これらにより進む量子相互作用に関する数論的・表現論的理解と、離散力学系・グラフ理論からのアイデアを駆使し、どうして、このような量子相互作用の背景に豊かな数論が展開されていくのかを追求する。また、それらの熱核から得られる分配関数の研究を通じて、量子相互モデルと数論との興味ある関係を発見していく。
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研究成果の概要 |
本課題の量子相互作用として、非可換調和振動子(NCHO)、量子ラビ模型(QRM)、非対称量子ラビ模型(AQRM)を扱った。なお各々の Hein ODE描像に着目すると、特異点の合流によりNCHO は QRM の被覆と見做せる。成果は、① NCHOのスペクトルゼータ関数の特殊値の数論研究(保型形式、楕円曲線族、Eichler形式の一般化とそのコホモロジー、アペリ数類似)。② AQRMの縮退の記述と隠れた対称性の研究及び両者を結ぶ予想の提出。③ QRMの熱核・分配関数の、無限対称群の表現論・関数解析・有限体 F_2上の SL_2の責の oscillator 表現、グラフ理論を用いた導出、となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子光学や固体物理において光と物質の最も基本的な相互作用を記述するモデルであり、超伝導を用いた qubit を作る実験結果を予測していた量子ラビ模型及び非対称ラビ模型は、量子情報科学において量子計算機作りにも深く関係しているが、その背後にある数論や表現論・幾何学的構造を(一部分ではあるが)具体的に見出す研究を行った。これは、物理と数学を結びつける一つの意義深い成果であるとともに、ここでの数学解析が、量子情報科学の発展に幾許かの寄与がなされる点で、学術的意義は大きい。
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