研究課題/領域番号 |
20K03584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 佳彦 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (00710625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 微分幾何学 / 漸近的対称空間 / アインシュタイン計量 / 共形幾何学 / CR幾何学 / リーマン幾何学 / アインシュタイン方程式 / 放物幾何 / Riemann幾何学 / Einstein方程式 / バルク境界対応 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、漸近的対称Einstein空間とよばれる抽象的な空間について調べる。より具体的には、Einstein空間の存在や、無限遠境界の幾何構造を指定したときの「Einstein充填」の一意性について新たな展開を与える。本研究でとる第一のアプローチは「大きな対称性をもつEinstein空間の具体的構成の追究」で、これは将来の諸研究のきっかけになるとともに、とくに一意性に関する新たな知見をもたらすことが期待される。第二のアプローチは「異なるタイプをもつ漸近的対称空間を接続するような幾何解析の理論の構築」で、これによってとくにAH-Einstein空間の新たな構成が得られることを予期している。
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研究成果の概要 |
与えられた幾何学的な無限遠境界について対応する「漸近的対称アインシュタイン空間」を構成する、「アインシュタイン充填」の問題に関連する事項について研究を行った。これは高エネルギー物理学や微分幾何学において「バルク境界対応」ないし「ホログラフィー原理」とよばれるアイデアに関連する。当初の目標とした事項は相当部分が継続的な検討を要する内容として残ったが、その一方で、研究の経過に伴って生じた2つの問題について一定の成果が得られた。これらの成果については論文を執筆するとともに、国内外の研究集会において発表や討議を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題で実施した研究は純粋数学に属するもので、近い未来に実用的な意味で社会に役立つことは期待しづらい。しかし、人類の共有する知的地平を広げるという点において意義がある。ひいては、国際社会において日本が文化的な敬意を得ることにも、多少の貢献があるかもしれない。 学術的には、世界的にみて新しく、国内外の研究者と協力して発展させられる可能性のある、将来にわたる研究の題材を提供したものと信ずる。また、物理学には何らかの形で直接的な影響をもたらす可能性もあると期待される。
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