研究課題/領域番号 |
20K03646
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
|
研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
瀬戸 道生 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 総合教育学群, 教授 (30398953)
|
研究分担者 |
谷口 哲至 広島工業大学, 工学部, 准教授 (90543728)
細川 卓也 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 准教授 (90553579)
阿部 敏一 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (40749157)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 関数解析 / グラフ理論 / 機械学習 / 正定値カーネル / グラフ / 再生核ヒルベルト空間 / グラフ自己同型群 / ユニタリ表現 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では時間とともに増大するグラフの族を扱う。例えば、時間とともに大きくなるネットワークはその例である。研究代表者はこの設定に関数解析学の道具を持ち込み、その応用として、これまでにグラフの性質に関する不等式を複数得ている。さらに興味深いことに、そこで得られた結論にはグラフの有する対称性が自然に組み込まれていることに気づいた。これが本研究課題着想のきっかけである。そこで、本研究の目的は時間とともに増大するグラフの対称性を関数解析学の言葉で捉え、さらにそれを機械学習に応用することである。
|
研究成果の概要 |
1. de Branges-Rovnyak カーネルの研究(桑原氏との共同研究)を経て、フォック空間のテンソル代数構造を応用した正定値カーネルの理論への新しいアプローチを得た。特に、十分に一般的な仮定の下で指数関数型カーネル関数が狭義正定値となることを示した。 2. 再生核ヒルベルト空間の基礎理論とカーネル法の数学的な原理について丁寧な解説を試みた教科書「機械学習のための関数解析入門(ヒルベルト空間とカーネル法)」とその応用編である「機械学習のための関数解析入門(カーネル法実践:学習から制御まで)」を内田老鶴圃から出版した(伊吹氏、畑中氏、山内氏との共同研究)。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1. 近年、正定値カーネルの理論は機械学習に応用され注目を集めた。そのため、本研究で正定値カーネルの理論に対し新しいアプローチを与えたことは、理論上だけではなく応用上も意義があると考えられる。特に、単位開円板上の擬双曲距離から狭義正定値カーネルの新しい例を構成したが、この例は数学の理論上興味深いだけではなく、機械学習への応用も期待できるものである。 2. 「機械学習のための関数解析入門」の出版は工学界に一定のインパクトがあったと考えられる。実際、工学系の学会誌に好意的な書評が掲載された。また、数学を専攻する学生に対しても、応用へ目を向けるきっかけを提供できたと考えている。
|