研究課題/領域番号 |
20K03657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
伊師 英之 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00326068)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ウィシャート分布 / 等質錐 / ジョルダン代数 / グラフィカルモデル / 可解リー群 / 連続ウェーブレット変換 / ヘッセ幾何 / 等質ケーラー多様体 / 等質ヘッセ領域 / ジーゲル・ヤコビ領域 / 軌道の方法 / コーダルグラフ / ベイズ統計 / 二重自己平行部分多様体 / ハルトークス領域 / 強可視的作用 / ベルグマン核 / 等質凸領域 / リース超函数 / リース超関数 / 正定値実対称行列 / ヘッセ計量 |
研究開始時の研究の概要 |
等質錐の研究において申請者が導入した「行列実現の方法」を拡張し,応用数学においても重要なコーダルグラフィカルモデルを含む広いクラスの凸錐について,幾何と解析を展開する.具体的には,行列式の巾乗や対数のヘッシアンに関係する調和解析や微分幾何を,それらの構造を不変にする群作用に着目しながら考察する.等質錐と関連する空間(等質ジーゲル領域,等質ヘッセ領域)についても研究を広さと深さの両方に理論を発展させる.数理統計や凸計画法を含む様々な分野への応用も追究する.非可換調和解析の研究で培った群論的視点からのアプローチが本研究の特色である.
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研究成果の概要 |
表現論,複素幾何,調和解析のような純粋数学の様々な分野に関連し,しかも多変量解析や凸最適化といった応用数学にも幅広い応用をもつ等質錐の理論は,これまで独自に開発してきた行列実現の方法により見通しよく記述され,しかも等質錐よりも広いクラスの凸錐に拡張された.本研究では,このような枠組みで凸錐上のガンマ型積分公式とその応用,関連する多様体上の微分幾何についての様々な成果が得られた.この理論と密接な内的関連をもつ可解リー群の表現論および調和解析についても一般的な結果が得られてた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた積分公式や幾何学的定理は,それ自身の数学的な価値だけでなく,数理統計や凸最適化への応用にも重要な意義がある.とくに,与えられた多次元データに最も適合する置換対称性をベイズ統計を用いて探索するというモデル選択問題において,ボトルネックとなる積分を,群の表現論と対称錐上の調和解析を用いて正確かつ簡単に計算することができたことは大きな成果であった.
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