研究課題/領域番号 |
20K03689
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
川上 竜樹 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20546147)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 動的境界条件 / 可解性 / 分数冪拡散方程式 / 非線形放物型方程式 / 拡散方程式 / 基本解 / 退化放物型方程式 / 臨界指数 / 重み付き空間 / 指数型非線形項 / 非線形境界条件 / 高次漸近展開 / 外部領域 / 分数冪 Hardy-Henon 方程式 / Joseph-Lundgren 指数 / 高階放物型方程式 / 分数冪Laplacian |
研究開始時の研究の概要 |
これまで半空間や単位球の外部領域における動的境界条件を有する楕円型方程式の研究によって用いてきた手法を応用・発展させることで、具体的な解表示とそれに基づく様々な評価の導出を行う。また、付随した研究として、半空間の非線形動的境界条件の定常問題として現れる分数冪Laplacianを有する非線形楕円型方程式について,その解構造の解明を目指す。さらに、より一般の動的境界条件への展開として、一般の分数冪拡散方程式に付随する特異または退化係数を有する放物型方程式の可解性や、高次の微分を含む境界条件に関連する高階放物型方程式への分数冪拡散方程式からのアプローチを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、半空間における動的境界条件を有する拡散方程式の非線形問題への展開を目指し、関連する諸問題について考察を行った。まず動的境界条件を有する拡散方程式については、これまで有界な初期値に対してのみ得られてた可解性について、境界上の初期条件はゼロである場合に限定するものの、内部の初期条件が適当な重み付き空間に属する場合に、より広いクラスに属する解の可解性を得た。また、付随する問題として、分数冪 Hardy-Henon 方程式の可解性及びその構造、指数型非線形項を境界条件に有する熱方程式の可解性と漸近挙動、高階放物型方程式の可解性、分数冪拡散方程式の高次漸近展開理論の再構築に対する結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動的境界条件を有する拡散方程式は近年、純粋数学のみならず応用数理や環境工学、生態学など様々な分野において活発に研究されてきている。現象の多くは非線形問題で記述されることからも、その基礎となる線形問題における可解性や付随する楕円型・放物型方程式の考察は、非線形問題への応用上欠かすことのできないものであり、今回の研究成果は今後の非線形問題への展開に向けて大変示唆に富んだものであり、今後の進展が大きに期待される。
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