研究課題/領域番号 |
20K03699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西田 孝明 京都大学, 情報学研究科, 名誉教授 (70026110)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非線形編微分方程式系 / 熱対流問題 / Rayleigh-Benard 熱対流 / route to chaos / 擬圧縮性近似法 / 粘性流体の自由表面問題 / 非線形偏微分方程式 / 大域的解析 / 流体運動方程式系 / 非線形振動 / 計算機援用解析 / 非線形偏微分方程式系 |
研究開始時の研究の概要 |
力学系、双曲型保存則、流体運動方程式系などを主な対象として、線形近似や弱非線形理論などによる扱いを越えているために未解決である重要な問題を明確に定式化する。 その非線形性と物理的に自然なパラメーター(解の大きさあるいは無次元化による Reynolds 数、Rayleigh 数など)に着目して、解空間における平衡解から離れた定常解、周期解のみならず、一般の解の時間的遷移過程を調べるために解空間の大域的な特異性、構造とその変化を解明する。 非線形系の解をパラメーターの値に応じて構成的に求める方法として、解析的に求められる特別の場合を除いて、計算機援用解析の方法を併用する事が必須である。
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研究成果の概要 |
熱対流問題の解析において物理パラメーターの変化に応じた解の大域的挙動の研究を行った。Rayleigh-Benard 熱対流問題で、Rayleigh 数(上下の温度差)が大きくなる時は、解析的には現在取扱えず、計算機援用が必須になる。 Roll 型の解の挙動を計算機でシミュレーションをして、 Rayleigh 数を大きくするとき routes to chaos と呼べる解の遷移を見出した。 非圧縮性粘性流体の解を求めるために、擬圧縮性近似をする Chorin の方法がある。 Rayleigh-Benard 熱対流問題でその定常解、定常分岐、Hopf 分岐の場合について、その正当性を証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱対流問題で上下の温度差が大きくなるに従って、熱伝導解から定常対流解に分岐し、パターンを形成した後、周期解分岐を起こし、周期倍分岐、周期4倍分岐を経て徐々に chaos 解に遷移する道を見つけた。長期的な予想の困難さの例になる。 非圧縮性粘性流体の解析をその擬圧縮性近似の方法によって行える事の正当性を示した。 非圧縮性条件の困難を避ける一つの方法である。
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