研究課題/領域番号 |
20K03741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
安田 貴徳 岡山理科大学, 基盤教育センター, 准教授 (00464602)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 公開鍵暗号 / 耐量子暗号 / 多変数公開鍵暗号 / 最適化理論 / 格子ベース暗号 / 最適化問題 / 暗号理論 |
研究開始時の研究の概要 |
量子コンピュータを用いた攻撃に耐性を持つ公開鍵暗号(耐量子暗号)では、SIS問題やMP問題などの数学問題が利用されている。これらの数学問題は、離散構造をベースとした解読困難な問題であり、暗号の安全性保証の核となっている。一方、この離散構造を連続構造に置き換えた問題は、最適化問題や非線型方程式の求解問題に相当し、効率的解読方法が知られている。これらを踏まえ、申請者は以下の2つの課題に取り組む。1つ目は、最適化手法がもたらす耐量子暗号に対する脅威を定量的に評価することで、2つ目は、最適化手法を耐量子暗号の効率的復号に応用する手法を開発することである。
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研究成果の概要 |
多変数公開鍵暗号の暗号方式の類似として格子ベース暗号の暗号方式を構成した。これは最適化理論を用いた構成法の応用である。また、多変数公開鍵暗号の署名方式 MQ-sign に対し、秘密鍵の脆弱性を発見し、それを利用した攻撃手法を提案した。それにより MQ-sign の一部は安全な使用が不可能となった。また、多変数多項式システムの線形変換による両側合成を利用した公開鍵暗号に対し、ある条件下で利用可能な攻撃手法と提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多変数公開鍵暗号では、様々な暗号方式や署名方式が提案されている。特に、UOVと呼ばれる署名方式は安全とされているが、その秘密鍵の鍵長削減などを行うと、必ずしも安全ではなくなくことを明らかにできた。また、これまであまり関連性がなかった多変数公開鍵暗号と格子ベース暗号であったが、どちらの特徴を持つ暗号方式を提案したことで、2つの中間の状態の公開鍵暗号が存在することを明らかにできた。
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