研究課題/領域番号 |
20K03745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
近藤 信太郎 岐阜大学, 工学部, 准教授 (60726371)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 偏微分方程式 / 常微分方程式 / プラズマ / 非線形偏微分方程式 / せん断流れ / 電磁流体力学 / 非線形 / 低次元力学モデル |
研究開始時の研究の概要 |
太陽フレアやオーロラは典型的なプラズマ現象であり、フィラメント構造を自ら作るという特徴がある。高温に加熱した核融合プラズマにおいては、乱流状態にあるプラズマの周辺領域に帯状の流れ(帯状流)を作り、乱流を自ら抑制することが実験によって明らかにされている。その様な現象を理解するためには、プラズマの流体力学を解析する必要があるが、流体を記述する方程式は解析が容易でない。そこで、本研究では、プラズマ乱流の低次元力学モデルを対象に数学解析と数値シミュレーションを併用した研究を進め、プラズマが乱流状態にあるときから帯状流が支配的なときへの相転移現象を理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
プラズマを記述する3変数常微分方程式であるSugama-Hortonモデルに対して、乱流エネルギーkの式の散逸係数が定数かつ、外力qが定数と仮定した場合を考え、時間大域解の存在、解の正値性を示した。また、qが小さいとき、L-modeの定常解(すなわち帯状流エネルギーf=0)が大域的に漸近安定であることを示した。M.OttavianiやM.Muragliaらによる論文で研究されている簡約化MHD方程式に対して周期境界条件の下で解の存在定理を証明した。外部からシアー流れが加えられたMHD方程式に対して、Shearing-periodic境界条件の下で解の存在定理を証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合プラズマの主要な研究課題のひとつに、シアー流れの効果の研究がある。例えば、Sugama-Hortonモデルは、プラズマが乱流状態にあるときから、帯状の流れ(帯状流・シアー流れ)が支配的なときへの相転移現象を説明するモデルである。また、Hawley他は1995年の論文においてshearing-periodic境界条件を用いて天体の降着円盤の数値シミュレーションを行った。本研究で得られた成果は、数値シミュレーション及び数学解析の立場から、Sugama-Hortonモデルやshearing-periodic境界条件の応用に関する研究成果を得たという意義がある。
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