研究課題/領域番号 |
20K03809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
西野 正理 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, 主幹研究員 (80391217)
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研究分担者 |
宮下 精二 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 名誉教授 (10143372)
渡邊 浩 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (50625316)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 弾性的長距離相互作用 / フラストレーション / 光誘起相転移 / 電子格子相互作用 / 格子変形 / エントロピー / 結晶場 / スピンダイナミクス / 弾性相互作用 / 長距離相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
光、温度、圧力などの外部刺激により誘起される相転移機構に関して、スピンクロスオーバー化合物などを対象とし、その多様な秩序状態が出現する機構を理論、計算の方法により研究する。この系で重要な弾性的長距離相互作用による協力的相互作用の性質を解明し、その多重安定化の機構の解明をめざす。さらに、光誘起相転移における微視的ダイナミクスを解析する新たな方法論の開発を行う。
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研究成果の概要 |
スピンクロスオーバー系などの分子性固体は、マクロな双安定性を示し、様々な外場によるスイッチング現象とそのデバイスへの応用は興味を持たれている。弾性的長距離相互作用は、そのスイッチングに重要な協力的相互作用であり、相互作用の競合が多重安定性をもたらすと考えられる。その機構の解明のため、微視的なモデルの構築や理論、計算方法の開発を行った。特に多段階でおこる相転移やスイッチング現象の性質について解析し、その特徴や発現の条件を示した。また、光誘起現象の緩和過程を記述する方法論の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
弾性的長距離相互作用が協力的に作用して発現する安定、準安定状態の機構に関する本研究の新たな知見は、相転移研究や分子性固体の状態制御法の発展に寄与するものである。Core-shellの複合系などは、合成技術の進歩により最近誕生した新しい物質系であり、その性質の解明へ向けたいち早い取り組みは、この分野の発展を促進するものである。本成果は、その磁気的、構造的性質などのスイッチング機構を利用した情報ストレージやセンサー等のデバイスへ向けた応用研究においても、中長期的視点において重要な知見を与え、社会に貢献しうるものである。
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