研究課題/領域番号 |
20K03959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2023) 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 (2020-2022) |
研究代表者 |
岡 眞 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 客員主管研究員 (60144606)
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研究分担者 |
GUBLER PHILIPP 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究職 (00632390)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ハドロン共鳴 / 量子色力学 / QCD和則 / ヘビークォーク / ヘビーハドロン / テトラクォーク / 複素スケーリング法 / 複素散乱振幅 / クォーク模型 / 強い相互作用 / ハドロン / 共鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
強い相互作用によって生じるハドロン共鳴状態を第一原理である量子色力学によって解析をする新しい手法を開発する。この手法では、量子力学の散乱振幅を複素数空間へと拡張し、その解析性を利用して、QCD和則関係式を導く。共鳴状態は複素数空間で発散を与える極に対応する。摂動論的に計算された散乱振幅を解析接続することにより、共鳴状態の極の情報、エネルギー、崩壊幅、崩壊の強さなどの情報を与えるQCD和則を確立するのが目標である。
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研究成果の概要 |
クォークやグルーオンは低エネルギー領域では閉じ込めやカイラル対称性の自発的破れに代表される非摂動論的なダイナミクスに支配されている。ハドロンのスペクトルを求めるための手法の1つであるQCD和則では2点関数の複素平面での解析性と分散関係を用いて、状態に対応する特異点(極)を探すことができる。ここではこの手法を、ハドロンの共鳴状態に対応する複素平面上での極に拡張して、その位置と特異点構造を求めることを目指した。具体的には、複素エネルギー平面の第二リーマン面にある共鳴極を含む分散関係式の導出、演算子積展開を用いて和則を構築x、極の位置や留数を求めるために必要な解析方法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
21世紀の加速器実験で次々に発見された4個以上のクォークを含むエキゾチックハドロンの共鳴状態のダイナミクスと構造を調べるためには、ハドロン散乱状態の複素平面上での極構造の解析が必須である。本研究では、QCDの2粒子相関関数の複素平面での構造を直接解析することを目標として、その解析構造、第二リーマン面での共鳴極を含む分散関係式の導出、演算子積展開を用いた和則の構築および解析手法の開発を行った。今後、この手法を用いて新しいハドロンの性質や分類が可能となると想定している。
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