研究課題/領域番号 |
20K04036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
馬上 謙一 北海道大学, 理学研究院, 助教 (70624758)
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研究分担者 |
川崎 教行 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (50770278)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 希ガス / 深さ方向分析 / プレソーラー粒子 / 恒星風 / 希ガス同位体 / AGB星 / イオン注入 / 太陽風 |
研究開始時の研究の概要 |
始原的な隕石に含まれている,先太陽系粒子(プレソーラー粒子)はその名の通り太陽系形成前から存在していた粒子である.この粒子を研究することにより,太陽系外の物質が太陽系に取り込まれる過程を理解することができる.本研究は,プレソーラー粒子が形成後,どのくらいの期間星間空間を漂っていたかを調べることを目標にしている.また,本研究で用いる粒子はAGB星外縁で形成されたと考えられているため,形成時にAGB星の恒星風に曝されている可能性が高く,この恒星風を調べ,現在の太陽と比較することにより,AGB星の活動の程度を推察できる手法が確立できると期待している.
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研究成果の概要 |
プレソーラー炭化ケイ素(SiC)は炭素星やAGB星の星周で形成したと考えられている. これらの星では,太陽系とは異なる同位体組成を持つ.またこれらの星周で形成したSiCは高エネルギー粒子を含む恒星風や星間での銀河宇宙線が照射されているはずである.SiCに残されている恒星風起源希ガスの深さ方向のプロファイルは恒星風のエネルギーを反映していると考えられる. 本研究ではプレソーラーSiC中のHeの深さ方向分析を行った.その結果,深さ方向にHeの分布が見られた.これは恒星風がHeイオン注入されていることを示唆しており,Heプロファイルから見積もられた恒星風のエネルギーは約10keVであった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,プレソーラーSiCのHeの起源は恒星風によるイオン注入であることが分かった.本研究で用いた同位体ナノスコープによって空間分解能10nmレベルの深さ方向分析に成功した.このことによってはじめてSiC粒子の極めて表層に濃縮する恒星風起源Heを検出することができた.AGB星が放出している恒星風と,太陽風との違いを調べていくことで,太陽系外の恒星の様子を物質科学的に明らかにできると考えている.
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