研究課題/領域番号 |
20K04140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
谷 健一郎 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (70359206)
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研究分担者 |
山口 飛鳥 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (30570634)
石塚 治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 首席研究員 (90356444)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 伊豆小笠原マリアナ弧 / 南サンドイッチ弧 / スコチア海 / 大陸性基盤 / ジルコン年代測定 / 伊豆小笠原弧 |
研究開始時の研究の概要 |
海洋プレートが別のプレートの下に沈み込んでいく収束型境界はプレートテクトニクスの主たる原動力と考えられている。またプレート沈み込みは固体地球の表層から深部への物質循環に重要な役割を担っている。 しかしプレート境界でどのような物理的条件が整ったときに沈み込みが起こるのかという根源的な問題は未解明のままとなっている。 このため、本研究では現在の地球上で代表的な海洋性島弧とされている伊豆小笠原弧と南サンドイッチ弧に着目し、島弧創成期に存在していた土台(基盤)の地殻構造や形成年代を解明することで、沈み込み開始時の上盤側プレートについて物質科学的な制約を与えることを目指している。
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研究成果の概要 |
本研究では海洋プレート同士の沈み込みによって形成される代表的な海洋性島弧とされてきた伊豆小笠原マリアナ弧と南サンドイッチ弧の基盤に注目し、調査航海と比較研究のための陸上調査を組み合わせて島弧創成期の上盤側プレートの地殻構造とテクトニック環境を解明することを目指した。 新型コロナウィルス感染拡大に伴う渡航制限によって、当初計画していた調査航海や陸上調査の実施に大きな影響があったが、代替地域の調査を実施することなどにより、両島弧の形成前には中生代の大陸性基盤が上盤側プレートに存在していることを明らかにし、その地球化学・年代学・岩石学的特徴を制約した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋性島弧に存在する大陸性基盤岩の起源を解明し、プレート沈み込み開始過程との因果関係を検証する試みは、プレートの沈み込みがどのような地質学的条件で発生するのかを明らかにするという、プレートテクトニクス理論で未解明の問いに対して重要な知見をもたらす。 また海洋性島弧が既存の大陸性基盤の上に形成されているという我々の仮説が正しければ、そのような既存大陸地殻の影響がないという前提で従来解釈されてきた様々なアプローチからの海洋性島弧研究が再検討を迫られる事態となり、今後の研究に大きな方向性を与える成果となる。
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