• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

暁新世-始新世境界温暖化極大時に北西太平洋で生じた陸-海の環境変動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K04153
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分17050:地球生命科学関連
研究機関地方独立行政法人北海道立総合研究機構

研究代表者

林 圭一  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 産業技術環境研究本部 エネルギー・環境・地質研究所, 主査 (30707906)

研究分担者 高嶋 礼詩  東北大学, 学術資源研究公開センター, 教授 (00374207)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード暁新世-始新世境界温暖化極大(PETM) / 北西太平洋 / 根室層群 / 羽幌層 / 渦鞭毛藻シスト化石層序 / 古一次生産 / 陸上古環境 / PETM / 渦鞭毛藻シスト
研究開始時の研究の概要

暁新世-始新世境界温暖化極大(PETM)は、約5550万年前に、大量の二酸化炭素が大気へ放出されたことで起こった突発的な温暖化事件である。北海道には、この時期の地層として陸~浅海で堆積した羽幌層とやや深い海で堆積した根室層群の2つの地層がある。これらの異なる環境で形成された地層を炭素同位体比層序などにより厳密に対比することで時間尺度を揃え、渦鞭毛藻シスト化石群集の解析により海洋の古環境を、花粉・胞子化石、粘土鉱物の分析により陸域の古環境を復元する。これらをもとに、PETM時に、北西太平洋の陸~海域で生じた一連の古環境変化を復元することを目指す。本成果は、現在の温暖化の将来予測の基礎的知見となる。

研究成果の概要

暁新世ー始新世境界(約5600万年前)に起こった突発的な温暖化イベントである暁新世-始新世境界温暖化極大(PETM)の際の北西太平洋域の古環境を明らかにするため,深海の地層である根室層群において渦鞭毛藻シスト化石ー炭素同位体比層序を確立した.また,渦鞭毛藻シスト化石による古環境の検討により,北西太平洋域では,PETMの温暖化をきっかけとし,それまで貧栄養で一次生産の低い海域であった北西太平洋が,一次生産の高い海域に転じたことが明らかになった.これは,温暖化により陸域が湿潤化したことで,雨量が増加し,河川による栄養塩の流入が増加したことが原因であると考えられる.

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は,PETMの研究において,これまで研究の少なかった地域である北西太平洋域においてPETM時の陸域~海域の古環境を解明することにある.特に,本研究では,深海域で形成された根室層群と浅海~陸上で形成された羽幌層の2つの異なる環境で形成された地層において古環境を比較検討することで,当時の陸域および海域の環境変動を明らかにできる.
また,PETMは大量の二酸化炭素などが大気中に放散されて生じたと考えられることから,現在進行中の温暖化のアナログ(相似事例)と考えられており,PETM時に生じた古環境変動の解明は,現在,進行中の温暖化の将来予測のための重要な知見となる.

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 北海道東部に分布する根室層群における暁新世~始新世前期の渦鞭毛藻シスト化石-炭素同位体比統合層序2023

    • 著者名/発表者名
      林 圭一、西 弘嗣、高嶋礼詩、山中寿朗
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi