研究課題/領域番号 |
20K04232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
植 英規 福島工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 教授 (90586851)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 使い心地 / 工業製品 / 特徴量分析 / MT法 / 生体情報 / タグチメソッド / MTシステム / 品質工学 |
研究開始時の研究の概要 |
製品の使い心地の良し悪しなどの「人間の感じ方」に対する計測尺度を構築するための技術開発を行う。このための基盤技術として品質工学のMTシステム(マハラノビス・タグチシステム)を用いる。使い心地の異なる様々な製品を使った際の生体情報を収集し,そこから抽出した特徴量のパターンを分析することで,MTシステムでの計測基準となる「単位空間」を作る。使い心地の計測は,この単位空間からのパターン差を数値化することで行う。生体情報からの特徴抽出手法に加えて,基準が曖昧でばらつきの大きな人間における単位空間の構築手法,MTシステムの適用手法の開発を行うことが本研究の特徴である。
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研究成果の概要 |
製品を使用中に感じる使い心地を評価するため,生体情報から抽出した特徴量パターンをマハラノビス距離(MD)により定量化した。評価基準は作業前の2分程度の安静状態であり,作業中のMDが使い心地を表す。また,評価基準の構築は一連の測定の最初に行うことで,センサの装着状態による測定ばらつきを排除するとともに,個人ごとの分析が短時間で実施できるようにした。実製品を用いた検証において,本手法の分析結果は人間の感じた使い心地と一致する傾向を示した。なお,非接触センサとして映像情報から分析を行う手法の開発も行い,実験的検証により有効性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,製品評価のための一連の測定の中で,評価基準の構築と評価対象データの収集を行う分析プロセスを確立した。これを実現するためにマハラノビス・タグチ法(MT法)を採用し,比較的少数のデータの学習で分析ができるようになった。本研究において,事前に大量のデータでの機械学習が困難な課題に対する解決手法のひとつを提示したことは意義がある。また,個人の感じる使い心地は作業のしやすさという側面もある。本研究ではそれを経時的に定量化し,作業効率や作業安全性を高める設計につながる評価手法を示したことは社会的にも意義がある。
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