研究課題/領域番号 |
20K04469
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
|
研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
岸根 桂路 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (20512776)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | PAM4 / パルス振幅変調 / 集積回路 / 高速伝送 / CMOS / 65nm / 4値パルス振幅変調 / 高速 / 集積 / 回路 / 光通信 / ネットワーク / 通信方式 / 微細デバイス / 4値 パルス振幅変調 / データ重畳 / チャネル / 変調 / 符号化 |
研究開始時の研究の概要 |
AI/IoT/クラウド技術の展開の下で,超高速通信システム伝送装置の高速・小型・低コスト化を目指し,極微細化されたデバイスの適用が進んでいる.通信ノードへの入力チャネル数増大に対し,複数チャネル信号の高速一括伝送が実施されているが,データ管理情報に基づき高速ルーティングや帯域制御することは,「システムのフレキシブル化・高信頼化の実現」に,大きく貢献する.本研究では, 4値パルス振幅変調(PAM4)伝送方式において,データ管理情報を周波数変調技術によりデータフレーム信号に重畳(アドオン)・伝送する提案方式の性能とトランシーバ回路構成の関係を詳細に評価し,高性能な超高速通信システムの実現を目指す.
|
研究実績の概要 |
AI/IoT/クラウド技術の展開の下で,超高速通信システム伝送装置の高速・小型・低コスト化を目指し,データ通信拡大に伴う通信ノードへの入力チャネル数増大に対し,複数チャネル信号の高速一括伝送で対処可能であるが,伝送チャネル(番号)情報や信号監視情報等のデータ管理情報を,データフレーム構成を改変することなく同時に伝送し,その情報に基づき高速ルーティングや帯域制御することは,「高速通信システムのフレキシブル化・高信頼化の実現」に,大きく貢献する.本研究では,フレキシブルで高信頼な通信システムの実現を目的とし,超高速光通信システムで一括伝送方式として採用された4値パルス振幅変調(PAM4)伝送方式を提案し,データ管理情報を周波数変調技術によりデータフレーム信号に重畳(アドオン)・伝送する提案方式の性能と送受信用トランシーバ回路構成の関係を詳細に評価し,高性能な超高速通信システムの実現を目指す.2022年度は,①変調信号成分を効率的に抽出する手法の検討と,②入力データ信号よりクロック信号を抽出するための最適抽出回路構成法構築の検討を実施した.①PAM4生成信号において変調を施す場合,変調成分はPAM4信号の信号の遷移エッジの揺らぎにあらわれるため,変調成分をより正確に伝送するためには,遷移エッジの出現確率が大きい方が望ましい.このため,PAM4伝送信号が,MSB変調時の場合が,これに該当することを定性的に明らかにするとともに,シミュレーションにより,この特性が確認できた.②さらに,受信回路において,CDR(クロック・データ再生)回路において,このクロック信号抽出動作は,遷移エッジ数の多いMSB変調信号をCDRに抽出用信号として入力する回路構成を採用し,シミュレーションで動作を確認し,上記①②を考慮した回路構成で,65nm CMOSのプロセスを用いて試作を実施した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は,変調信号成分を効率的に抽出する手法の検討と,入力データ信号よりクロックを抽出するための最適な回路構成・信号処理手法を定性的,定量的に解析し回路構成を決定した. さらに最適な回路構成の性能を確認するために,65nm CMOSプロセスにより,PAM4生成回路,受信回路を設計・試作した.
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は,2022年度に実施した試作チップ内回路の性能評価を実施する.内蔵するCDR(クロックデータ抽出)回路のフィルタ出力を,変調信号を取り出し,復調・抽出動作を実施する.市販のFPGA回路により,フィルタ回路を設計し,外付けフィルタにより,所望の周波数帯の変調信号復調を実施する.
|