研究課題/領域番号 |
20K04499
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山越 芳樹 群馬大学, 大学院理工学府, 特任教授 (10174640)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | せん断波 / 粘弾性 / エラストグラフィ / 低周波加振 / 超音波映像法 / 超音波エラストグラフィ / カラーフローイメージング / 弾性計測 / C-SWE法 / 組織弾性 / アキレス腱 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内部組織の硬さを非侵襲的な方法で可視化し、組織弾性を精度よく測定したいというニーズは近年高まってきている。これは、組織の硬さが古くから触診という形で医師が得てきた経験的ではあるが豊富な知識と結びつくこと、疾病によるしこりやぐりぐり感などに代表されるように疾病による弾性変化は非常に大きいことに拠っている。しかしアキレス腱のような運動器の硬さを定量的に計測しようとすると、現状では映像化・測定手法は未熟な状態にある。本研究は、研究代表者が発案した生体硬さの新たな映像法(C-SWE)をアキレス腱の評価に適用することを目的として、関連技術開発、産学医連携での実用機開発を柱として研究を行う。
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研究成果の概要 |
近年、生体組織の弾性率を視覚的かつ非侵襲的に評価する手法としてせん断波エラストグラフィ(SWE)が考案されたが、SWEでは超音波パルス照射タイミングの制約によりアキレス腱のような伝播速度が速いせん断波を測定することが難しい。本研究ではSWEの課題を解決するために、連続せん断波映像法(C-SWE)による新たな弾性率計測系を構築した。小型加振器を用いて微小振幅の振動を生体表面から与えた時に、生体内部を伝わるせん断波を超音波ドプラ法を基礎とする方法で映像化する。映像法の理論構築、生体模擬ファントムによる評価実験、生体実験により本方法のアキレス腱の弾性計測法としての有効性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体組織の弾性は有効な診断情報の1つであるが、従来法では測定法の制約からアキレス腱のような非常に硬い生体組織の映像化が難しいという課題があった。本研究では、従来法の測定値に上限があるという課題に対して、測定できる弾性値に原理的に上限がない、連続せん断波映像法と名付けた新たな方法を提案した。この方法はアキレス腱だけでなく、例えば癌組織のような非常に硬い生体組織の映像化や、筋の伸縮、緊張や姿勢の変化により筋の弾性が変化することを指標の1つとするリハビリテーション等での活用も期待できるなど社会的意義が期待できる。
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