研究課題/領域番号 |
20K04513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
相津 佳永 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 特任教授 (20212350)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 皮膚計測 / 分光反射率 / モンテカルロシミュレーション / 吸収係数 / 散乱係数 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,光のスペクトル分析により再現性ある皮膚計測を行うクラウド型分析システムを開発する.皮膚モデルで計算したスペクトル群をデータベース化することにより,手元のデータにマッチする皮膚の色素濃度と組織変化度をオンラインで取得し,皮膚の診断,健康管理に使うシステムを実現する.スペクトルの探索速度と判別精度を向上させるとともに,地域普及のためシステムを簡便に活用できる専用光センサー・ユニットを開発し,専門診断から日常健康管理まで幅広く利用できるオンライン分析システムを構築する.
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研究成果の概要 |
本研究では,9層平行構造の皮膚組織モデルを用いたモンテカルロ法による数値計算で膨大なスペクトル群を生成・データベース化し,実測スペクトルにマッチする皮膚の色素濃度と組織変化のレベルをオンラインで取得する分析システムの基盤構築を課題とした.独自の緩和型変数グルーピング法により生成と検索を効率的に行うデータベースを構築し,実測スペクトルにマッチするデータをマイニングすることで,皮膚内の吸収・散乱変化を同定する方式を確立し,併せて可視域の代表3波長で構成する簡易分析システムの装置設計を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オゾン層破壊による皮膚ガン患者の増加や,生活様式の変化によるアレルギー性皮膚炎等への社会的対策として,皮膚の診断を光のスペクトルに基づき確実に行う新たな手段である本研究の技術基盤が活用できる点で意義がある.スペクトルデータ群をクラウドライブラリー化することで誰もが客観的で再現性のある分析結果を取得できることも有益である.技術の基盤となる皮膚の見え方のメカニズムを光の吸収と散乱の物理的現象に基づき,データベース手法によりオンラインスペクトル検索するアプローチは医療や福祉介護のデジタル化やAI診断とも極めて相性の良い優れた方式であり,大きな期待が持てる点で意義がある.
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