研究課題/領域番号 |
20K04576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
市川 結 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (80324242)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 有機半導体 / 成膜法 / 無溶剤 / 非真空 / 薄膜作製法 / メニスカス力 / 無溶媒 / 有機薄膜トランジスタ / 溶融 / 転写 / 成膜技術 / 表面張力 / 有機トランジスタ |
研究開始時の研究の概要 |
有機半導体の融液を用いて,無溶媒,無真空で有機半導体薄膜を成膜する手法を開発した。加熱溶融させた有機半導体が自発的に基板と基板上に置いたカバーフィルムの間の空隙を流動し,薄い液膜となり,その後降温凝固させることで固体薄膜を作製できる。さらに,固体膜中で,分子が高度に配向していることも見出した。 有機半導体の融液が当該空隙の間に作る液架橋端のメニスカスに注目して研究を進める。このメニスカスを観察し,メニスカス力を測定し,有機半導体融液の表面張力を定量することで,融液の伸展過程を明らかにする。また,分子配向を測定し,膜のひずみの評価することで,観察された分子配向が誘起される作用機序解明の端緒を得る。
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研究成果の概要 |
溶融転写法で製膜した有機半導体薄膜の表面形状を解析することで、メニスカス力を定量することに成功した。材料力学で良く知られている等分布荷重下における両端固定梁の最大たわみを表す式で、転写薄膜の表面の「へこみ」を解析し、メニスカス力を求められることを明らかにした。定量には、メニスカスを保持するよう流動状況に留意し、また、「へこみ」の解析においてステップ・テラス構造を利用しなければならないことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機半導体は柔軟な基板上に作られるため、従来のシリコン半導体では作製困難なデバイスの実現が期待される。また、デバイスの低コスト化も期待されている。溶融転写法は、真空を用いず製膜できることからデバイスの低コスト化に寄与し、また、有機溶媒を用いないことから環境や人体への負荷を低減することができる。本研究は、有機エレクトロニクスの発展に寄与するものである。
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