研究課題/領域番号 |
20K04632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 神戸市立工業高等専門学校 |
研究代表者 |
荻原 昭文 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00342569)
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研究分担者 |
垣内田 洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (40343660)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 液晶 / 高分子 / 赤外線 / 温度 / 分光 / 太陽光 / 分光測定 / 紫外線照射 / 液晶材料 / 光機能デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、有機複合体材料(液晶、光異性化材料、高分子材料)に紫外線照射プロセスを適用し、螺旋形状の多層膜構造を一括形成し、温度変化に応じて螺旋周期の長さや分布を制御可能な光デバイスを開発するものである。このデバイスは、低温時に赤外領域の選択反射帯域を狭めて熱線を屋内に取り入れて熱として利用でき、高温時は帯域幅を大きく拡げて熱線の屋内への侵入を遮断して冷房効果を高めることができる。このデバイスを窓部材等に応用すれば、住居等の窓を介して屋内に侵入する太陽光からの赤外線波長帯域の光を選択して、遮断・透過が可能な自律的制御機能を有する感温型赤外線反射フィルタとして応用することができる。
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研究成果の概要 |
コレステリック液晶材料にモノマーを添加した材料系に対して、紫外線照射光源(UV-LED)からの紫外線照射を行いながら、分光透過率の評価を可能とするシステムを構築した。このような紫外線照射と分光透過率測定を組合わせた測定・評価を実行することにより、選択反射帯域幅の拡がリやシフトの様子をリアルタイムで観察することが可能となった。紫外線照射量と、選択反射帯域幅との関係について定量的な測定・評価を基に、デバイス内部に形成された螺旋ねじれ構造により、太陽光中に含まれる特定の赤外線領域の波長範囲における選択反射機能を有する赤外線反射フィルタの開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、液晶・高分子複合体材料に対して紫外線照射と分光透過率測定を組合わせたデバイス作製システムを構築した。このシステムを用いて、選択反射帯域幅の拡がリやシフトの様子をリアルタイムで観察することができた。この研究を通じて環境負荷の少ない有機材料としての液晶・高分子複合体材料を用い、太陽光中の近赤外波長帯域の日射エネルギーに対する選択反射機能を温度変化に応じて制御できるデバイスの開発に取り組んだ。このデバイスは、四季の移り変わりに伴う環境温度変化に応じた日射エネルギーの屋内への侵入量の制御可能性を有しており、今後の持続可能な省エネルギー化技術への貢献が期待できる。
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