研究課題/領域番号 |
20K04693
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 大阪公立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
新納 格 大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70198422)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 締固め / 粘性土 / 物理化学的作用 / チオ硫酸ナトリウム / アニオン性界面活性剤 / 堤防 / 盛土 / 埋戻し / 締固め密度 / Na型ベントナイト / 大規模斜面盛土 / 河川堤防 / 道路盛土 / 無機水溶液 / 界面活性剤 / ベントナイト / カオリナイト / アロフェン / 無機アニオン / 分散剤 |
研究開始時の研究の概要 |
粘土分が多く混じる土は,粘土鉱物特有の界面化学的作用が存在するため,単純に仕事量を大きくして締固めても密実にはならない.この問題について本研究は,無機アニオンや界面活性剤などの添加によって,締固め密度が高まる機構を室内実験で解明する.次に社会実装を想定した屋外実験で室内実験の成果を検証し、新たな締固め技術の開発につなげるものである. 本研究によって,粘土分が多く混じる土の締固め密度を高めることができるとなれば,建設工事における有用土砂の種類拡大のみならず,粘りと高い遮水性を有する盛土構築が可能となり,耐震性向上と近年の降雨災害で破堤した河川堤防などの強化への貢献が期待される.
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研究成果の概要 |
粘土鉱物4種類(Na型ベントナイト、Ca型ベントナイト、カオリナイトおよびアロフェン)と珪砂7号の混合土に無機と界面活性剤の水溶液を添加して、締固め密度を高める効果を検討した。この結果、特にNa型ベントナイト混合土に対してチオ硫酸ナトリウムが締固め密度を高めることを確認した。また、一軸圧縮強さ特性からその締固め密度が高まるメカニズムを考察し、膨潤の影響も検討した。最後に埋設管の埋戻し工事を想定した屋外実験を行い、締固め密度が高まる効果を確認し、経験式の粘着力cと内部摩擦角φの経時変化を観察して、実用化できる可能性が高いことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粘土分が多く混じる土のせん断強さには,粘土鉱物特有の物理化学的性質が強く関係するため、締固め仕事量を大きくしても締固め密度を高めることはできない。そのために土質材料としての活用が制限されてきた。本研究はこの問題を改善する物理化学的方法を明らかにしたものであり、学術的意義がある。この成果が実用化され、粘土分が多く混じる土を容易に活用できるようになれば、有用土砂の種類拡大のみならず、降雨や地震に対して粘りと高い遮水性を有する盛土構築が期待できる。
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