研究課題/領域番号 |
20K04698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
中津川 誠 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (10344425)
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研究分担者 |
小林 洋介 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (10735103)
一言 正之 日本工営株式会社中央研究所, 先端研究開発センター, 研究員 (40463559)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ダム流入量予測 / 機械学習 / スパースモデリング / Elastic Net / 未経験事例 / 予測手法の一般化 / 気候変動 / 事前放流 / クラスター分析 / 異常洪水時防災操作 / ダム群の連携 / ダム貯水位予測 / 機械学習法 / ダム操作判断支援 / 異常洪水時 / ダム操作 / 貯水位予測 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,気候変動の影響とみられる大雨によってダムの貯水池が満杯となり,洪水調節ができなくなる事態が起きている。これを回避するために,ダムへの流入量を予測し,事前に放流して貯水量を増やす操作が考えられる。 操作に関わる流入量や貯水位の予測において,最近は,過去の事例を学習させて流出量や水位を予測する機械学習法が注目されている。これには過去に経験していない(未経験)事例の予測は難しいという課題がある。 それに対し,我々はスパースモデリングの手法が,未経験事例の予測にも有用であるとの見解を示した。本研究は,未経験事例にも適用可能な機械学習法によるダム貯水位の予測手法とダム操作の判断支援手法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,蓄積公開が進む大量の気象水文情報および進歩の目覚ましい機械学習法を活用してダムの治水機能を向上させることを掲げる。具体的には流入量予測の精度向上を図り,気候変動で激甚化する洪水にも対応できる治水対策に実装しうる技術開発を目指す。 結果として,スパースモデリングの代表的手法である「Elastic Net」を適用し,土壌の水分状態を考慮することで「未経験事例」に対する予測精度の向上が図られることを示した。また,流域面積でグループ化し,代表的モデルを用いることで,不特定多数のダムに適用できる流入量予測の一般化が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動によって頻発・激甚化する水害に対し,あらゆる関係者が防災・減災に取り組む「流域治水」の推進を念頭に,ダムの能力の最大限の活用が求められている。本研究は,蓄積公開が進む大量の気象水文情報および進歩の目覚ましい機械学習法を活用し,流入量予測の精度向上手法に取り組んだ。 この結果,未経験の洪水への対処でき,手法の一般化を図ることで,今後の気候変動で予想される大規模水害に,不特定多数のダムに適用できる予測手法を提案できたことが学術的意義となる。また,その技術が治水能力の向上を促進し,今後推進が図られる流域治水に貢献できることが社会的意義となる。
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