研究課題/領域番号 |
20K04711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
竹村 吉晴 中央大学, 研究開発機構, 機構准教授 (90634684)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 河口礫州 / 河口砂州 / 準三次元解析法 / 非平衡流砂運動 / 側岸崩落 / 自立高さ / サクション / 準三次元解析 / 波流れ共存場 / 側岸侵食 / 石礫河川 |
研究開始時の研究の概要 |
河口砂州は,洪水時における河道内の水位上昇による氾濫や偏流による河岸侵食のリスクを高める.洪水流による河口砂州フラッシュの解析法は,河口部の適正な管理を考える上で重要である.石礫で構成された河口砂州(河口礫州)のフラッシュは側岸侵食を主要因とするが,従来の側岸侵食モデルは側岸からの崩落土砂量や堆積形状を幾何学的に定める点に課題があった.本研究では,力学方程式に基づいて,水面より高い位置にある石礫の運動を水面下の石礫と一体的に計算することにより,河口礫州のフラッシュを合理的に解析するための解析法を開発し,その適用性を現地実験や実洪水の観測データから確認する.
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研究成果の概要 |
河口礫州のフラッシュには,河岸侵食の評価が重要となる.このため本研究では,非静水圧準三次元解析法に基づき,流れの三次元性と非平衡性の高い石礫の運動を考慮した河床変動解析法を構築した.河岸侵食については,サクションの影響を考慮することで,河岸崩落により間欠的に進行する河岸侵食プロセスの解析法を構築した.さらに,本解析法を2006年に実施された常願川現地実験に適用し,その妥当性について検討した.そして,平成30年7月洪水による物部川河口礫州フラッシュの解析から,本解析法の有効性を示すとともに,今後の課題について整理した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の側岸侵食モデルでは,側岸侵食を説明するために安息角の大きさを調節する等の簡便な手法がとられており,その普遍性に課題があった.本手法は,自立高さという観測可能な新指標を導入し,河岸材料から決まる安息角を用いて河岸侵食を解析可能にした.今後,自立高さに対する知見を蓄積することで,河口礫州の発達する河口部の流下能力等について,従来よりも信頼度の高い議論を行えるようになるものと期待できる.
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