研究課題/領域番号 |
20K04714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 日本工営株式会社中央研究所 |
研究代表者 |
今村 史子 日本工営株式会社中央研究所, 先端研究センター, 専門部長 (50568459)
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研究分担者 |
浅枝 隆 埼玉大学, 理工学研究科, 名誉教授 (40134332)
SETHI SIDDHANT 日本工営株式会社中央研究所, 先端研究センター, 研究員 (90898959)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 河岸植生 / 過酸化水素 / 環境ストレス / 土壌水分 / 生育地指標 / 河川管理 / 河川植生 / 土壌水分生育指標 / 生育指標 / 水工学 / 植生管理・保全 / 河道管理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、樹林化に対してより効果的な対策メニュー選定や管理計画立案のための進行過程予測に必要な、植物生育の栄養塩類や水分等の律速条件を明らかにすることを目的としている。従来、樹林化の要因については、立地と環境条件の関係を統計的手法で推定する方法がほとんどだが、環境条件は刻々変化するものであり、その積分値としての生育特性が得られているだけである。 本研究では、これらの手法とは異なり、植物の生理的なストレスを直接計測することで、植物の生育適性と環境条件の関係を直接評価することを目指すものである。
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研究成果の概要 |
河川植生を構成する植物種の多くは、洪水等で分散された種子が漂着した場所で、環境条件が適していれば定着する。条件が適していない場合、ストレスが過大となり枯死する。環境条件とストレス要因を関連づけることは、河川植生の分布把握のための重要なプロセスである。ストレス要因に晒される、細胞内で活性酸素(ROS)が生成、組織等が破壊される。 研究では、活性酸素種(ROS)のうち最も安定して計測ができる過酸化水素(H2O2)について、葉の中の含有用量を調べることで環境ストレスを定量化できることを確認した。比高が異なる場所での植物のストレス状態を調査し、特に土壌水分と植物ごとにH2O2 濃度との関係が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過酸化水素(H2O2)は、河川植生の分布を制御するための指標として活用が期待されている。室内実験では以前より活用されていたが、野外での活用はサンプル処理等の問題もあり活用されてこなかった。この研究で実施した方法により、野外でサンプリングした植物細胞のH2O2濃度でも、生育地指標として使用できることが示唆された。 また、得られた指標を数値化することで、植生モデルへの活用も可能となる。植生モデルはAI予測等も試みられているが、立地モデルが主である。環境ストレスを直接生育地指標としてパラメーった植生モデルに、将来的な気候変動等既往の環境条件を超えた環境における植生予測の可能性が示唆される。
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