研究課題/領域番号 |
20K04745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
風間 しのぶ 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (20749444)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸管系ウイルス / メタゲノム / 感染性胃腸炎 / 下水 / 流行指標 / ウイルス / メタゲノム解析 / 病原微生物 |
研究開始時の研究の概要 |
今後ますます進むであろう社会の国際化や気候変動により,新興ウイルスあるいは,これまで我が国では感染報告の無いウイルスによる新たな感染症の脅威が高まると考えられる。人間社会におけるウイルスの多様性と感染症の発生程度を把握し,ウイルス感染症を早期検出することは感染症対策を講じる上で必要かつ急務である。 下水には胃腸炎患者から排出された病原微生物が集約されていることから、下水試料からの新規および既知ウイルスを網羅的に検出し,それらウイルス感染の発生状況(多様性)や、検出されたウイルスを用いて,ウイルス感染症の発生程度(感染者数やその割合)を示す流行指標を開発する。
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研究成果の概要 |
選択的メタゲノム解析により得た未知配列と下水中濃度をノロウイルス(NoV)と比較した結果、1つの配列がNoVと逆の濃度変動を示したが相関はなかった。一方、下水中のNoVとアイチウイルスが同様の濃度変動を示す(正の相関)ことが確認され、感染性胃腸炎の指標としての可能性が示唆された。また、選択的メタゲノム解析の改善を検討したところ、rRNA除去はssRNAウイルス検出を妨げること、ハイブリッドアセンブルによる解析がウイルス同定の信頼性を高めることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本申請研究では,下水試料からの新規および既知のヒトウイルスを網羅的に検出するための手法における改善点を提案するとともに、下水から検出された未知遺伝子配列やウイルスの感染性胃腸炎流行指標としての可能性を示した。今後ますます進むであろう社会の国際化や気候変動により,病原微生物の生態が変化し,新興ウイルスあるいは,これまで我が国では感染報告の無いウイルスによる新たな感染症の脅威が高まると考えられる。人間社会におけるウイルスの多様性や感染症の発生程度を把握することは,感染症対策を講じる上で不可欠である。本研究成果は、そのための新たな知見を提供した。
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