研究課題/領域番号 |
20K04768
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岡野 創 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40416863)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 地震被害 / 性能設計 / 修復期間 / 修復工程 / 論理ネットワーク / モンテカルロシミュレーション / PERT/CPM / 工程論理ネットワーク / PERT / 最短工期 / 供給作業員数の制約 / アクティビティの同期 / PART / CPM / レジリエンス / 耐震性能評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,地震で損傷を受けた建物の修復期間の評価方法の研究を行う。修復工程は,論理ネットワークとして表現し,建物の修復工程は部材の修復工程に基づいて自動生成する。修復期間の代表値は,最大供給作業員数の制約の下での最短工期とし,作業員の割付の最適化によって評価する。地震時の修復期間の予測においては,地震応答・部材損傷・修復作業の歩掛かりの評価のばらつきを考慮するために,モンテカルロシミュレーションを行う。地震時の経済的損失としては,①直接的な修復費と②修復期間による間接的損失に分けられるが,本研究で構築した評価方法を用いて,両者の相対的な重要度についても考察を行う。
|
研究成果の概要 |
地震によって損傷した建物の修復期間の評価法の検討を行った。修復期間の評価では、地震による建物の応答と、応答に伴って発生する損傷の予測のばらつきを考慮する必要がある。これらの変動要因を考慮するためには、応答と損傷発生の変動を考慮したモンテカルロシミュレーション(以下、MCS)で修復期間を評価する必要がある。MCSの試行の中で修復期間を評価するために、本研究では、修復工程の論理ネットワークの生成を自動化し、投入作業員数の制約の下で作業員配置を最適化して最短工期を算出した。開発した手法は、仮想および実在の被災建物に適用し、稼働することを確認するとともに、妥当性を検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建物の耐震性能評価では、地震動に対する損傷度で性能が示されてきた。しかし、損傷度で提示されても、施主にはその影響が把握できないという問題があり、現在では損傷を損失として評価する研究が行われている。この種の研究で先行しているのは、米国のFEMA P-58である。P-58では損失指標として、修復費と修復期間を掲げている。このうち、修復費については具体的な評価法が提示されているが、修復期間の評価法は未提案となっていた。これは、修復期間の評価では工程を考慮する必要があり、数理的な取扱いが難しかったためと考えられる。本研究ではこの問題を修復工程の論理ネットワークを自動生成することにより解決した。
|