研究課題/領域番号 |
20K04770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷 昌典 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50533973)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | プレストレストコンクリート / プレキャストコンクリート / アンボンド / せん断終局耐力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,プレキャストプレストレストコンクリート(以下,PCaPC)構造における,連層耐震壁を連結する境界梁や高層建物の下層階柱を想定した短スパン部材の構造実験を実施するとともに,得られた実験データの分析および有限要素解析によるパラメトリック分析を行い,PCaPC部材のせん断抵抗機構を解明する。特に実験例が極めて少ないアンボンド部材を中心に,せん断抵抗機構に基づくせん断終局耐力評価法について検討を行い,実設計に適用可能な評価手法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では,損傷制御型の構造システムの一つであるアンボンドプレキャストプレストレストコンクリート(アンボンドPCaPC)構造を対象に,せん断破壊型の柱試験体に対する構造実験を実施し,得られた実験データの分析およびせん断終局耐力評価を行った。試験体は4体で,帯筋強度,水平載荷方向および圧縮軸力の大きさを実験変数とし,特に検討事例が少ない高圧縮軸力下での実験を行った。アンボンドPCaPC柱部材の高圧縮軸力下でのせん断破壊性状を明らかにするとともに,実建築物への適用に必要となるせん断終局耐力評価法に関する知見を収集した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状ではアンボンドPCaPC柱部材の実験事例は非常に少なく,本研究で得られた実験データや構造性能に関する知見は貴重であり,これらが規準や指針の改訂に反映されることで,広く一般に公開され,構造設計の場において活用される。アンボンドPCaPC構造は地震後に残留する変形や損傷を抑制することが可能であり,災害時の拠点となる重要建築物に広く適用されれば,地震後にもその機能を維持して活動できることから,災害に強い社会の構築に貢献できる。また,PC鋼材の緊張力を解除することで部材単位での交換やリユースも可能な構造形式であることから,省資源・脱炭素にも貢献できるものと考えられる。
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