研究課題/領域番号 |
20K04777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
下村 修一 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50443726)
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研究分担者 |
新井 寿昭 西松建設株式会社(技術研究所), 技術研究所建築技術グループ, 主席研究員 (40511390)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 場所打ちコンクリート拡底杭 / 群杭効果 / 鉛直支持力 / 画像解析 / 拡底杭 / 直杭 / 群杭 / 加圧土槽実験 / 拡底場所打ちコンクリート杭 |
研究開始時の研究の概要 |
昨今,経済性の観点から建物を支持する杭の先端径を拡大する(拡底杭)ことによる高支持力化が進んでいる。さらに建物の高層化,重量化も進み,拡底杭を近接して打設する(群杭)事例が増えつつある。一般に群杭の杭1本あたりの支持力は単杭と異なる(群杭効果)ことが指摘されている。拡底杭の群杭効果に関する知見はなく,設計は設計者の裁量に委ねられている。すなわち、学術的背景のない根拠に基づく設計がされており,合理性の欠如,安全面のリスクが潜在している。そこで,本研究では拡底杭と直杭の群杭効果のメカニズムを模型実験とFEM解析を基に分析し,拡底杭の群杭効果を考慮した設計に資する知見を得る。
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研究成果の概要 |
本研究では拡底杭の群杭効果を考慮した設計に資する知見を得ることを目的として、拡底杭と直杭の群杭効果のメカニズムを模型実験とFEM解析を基に分析した。その結果、模型実験では直杭と拡底杭で群杭効果は異なることを明らかにした。この結果に対し、鉛直載荷中の杭先端付近の地盤の挙動を観察可能な模型実験を実施し、画像解析から得られたせん断ひずみ分布から両杭で地盤挙動に相違があることを確認した。しかし、群杭効果のメカニズムを地盤挙動から十分に説明できてはいない。これについては、杭径や杭心間隔をパラメータとした追加の検討が必要である。一方、現状の簡易な群杭効果の評価式は実験結果を概ね説明できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
拡底杭に関する群杭効果を考慮した設計法は確立されておらず,学術的背景のない根拠に基づき,設計者の裁量に委ねられた設計がされており,合理性の欠如,安全面のリスクが潜在している状況にある。本研究は最終的な設計法までには至っていないものの、実験データに基づき定量的に群杭効果を示すとともに、地盤挙動に基づく分析も行っている。また、現行の簡易な群杭効果の評価法との定量的な比較も行っている。簡易な設計法はニーズが高く、本研究では社会的要求に対応した設計法の確立に向けて有益な知見を得ている点でその意義は大きいと考えられる。
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