研究課題/領域番号 |
20K04786
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
越川 武晃 北海道大学, 工学研究院, 助教 (10399983)
|
研究分担者 |
北野 敦則 前橋工科大学, 工学部, 教授 (80250471)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 建築構造・材料 / 構造工学・地震工学 / 制震 / 耐震 / 損傷制御 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の大地震による振動被害を受けて、建築物における財産価値の保全や修復性、さらには地震後の継続使用の重要性が認識され、地震時の損傷を制御する構造技術の開発と、その評価法および設計法の確立が喫緊の課題となっている。研究代表者は、このようなより高いレベルの性能を備える建築構造の実現をめざし、高度な損傷制御性能を有する新たなアンボンドPCaPC構造を提案している。本研究は、これまでの知見を踏まえ、提案構造の開発を行い、その優れた性能を構造実験によって実証すると同時に、理論モデル・解析モデルを用いた詳細な検討を併用し連携させることで、提案構造の合理的な設計法を提示するものである。
|
研究成果の概要 |
PC鋼材の定着部に緊張力変動抑制装置、圧着接合部に梁端ダンパーを備えた新たなアンボンドPCaPC損傷制御構造の実用化を目的に、緊張力変動抑制装置・梁端ダンパー・十字形柱梁接合部試験体を設計・作製した。要素実験と部分架構実験、および解析モデルを用いた数値計算を通して、緊張力変動抑制装置の効果、梁端ダンパーによるエネルギー吸収効果、圧着接合部付近の損傷程度、および圧着面における履歴特性や耐力・変形性状等について総合的な検討を行い、提案構造の有効性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案するアンボンドPCaPC構造では、緊張力変動抑制装置と梁端ダンパーの性能、およびPC鋼材の緊張力を調節することによって、PC鋼材を降伏させずに、かつ損傷を最小限に抑えつつ、復元性能、エネルギー吸収性能および耐力の向上が期待できる。また本研究成果によれば、将来の解体を容易にし部材レベルでの取替えやリユースにも対応した新たな建築物像も提示でき、提案構造の実用化および耐震設計に資する情報の提示だけでなく、実社会における普及・発展を経て、解体後の活用も視野に入れた部材の供給体制の整備、主要部材の規格化にもつながり、環境負荷に配慮した循環型建築物の実現に貢献できる。
|