研究課題/領域番号 |
20K04815
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
松山 賢 東京理科大学, 理工学研究科国際火災科学専攻, 教授 (10307704)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 竪穴区画 / EVシャフト / 煙制御 / 電界 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの排煙設備は,初期火災を主な関心の対象にしているが,建築物の超高層化による避難時間の長時間化や火災階に突入する消防隊の支援の観点から,鎮火に至るまでの長期にわたり煙を建物外へ排出する方法が求められている。本研究では,建物内に常設されるEVシャフト等の竪穴空間を煙突(スモークタワー)と見立て,排気・給気ファンに頼らず,効率の良い排煙手法の確立を目指す。長時間対応可能,かつ動力に頼らないなシステムであることはユニークであり,また,本研究を通じて得られる知見は,新しいコンセプトに基づいた竪穴の有効利用および電界による煙流動の制御等,盛期火災時においても煙の排出効果が有効なツールとなり得る。
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研究成果の概要 |
本研究では,EVシャフト等の竪穴空間を煙突と見立て,煙の浮力を利用したスモークタワーをEVシャフトに適用し,排気・給気ファンに頼らず,長時間にわたる火災に対応すべく,効率の良い排煙手法の確立を目的としている。具体には,シャフトおよび接続する火災室の縮小模型を用いてシャフト頂部からの排煙能力を定量化,さらに排煙の効率化に向け,シャフトから他階への新たな漏煙防止方法として電界による煙制御の実用可能性についても基礎的な実験的検討を行ったものである。模型を用いた実験,さらには理論的考察と明解な論述により,EVシャフトを利用した排煙効果に関する工学的に有益な知見を提示することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで排煙設備は,初期火災を主な関心の対象にしているが,建築物の超高層化による避難時間の長時間化や火災階に突入する消防隊の支援の観点から火災初期から鎮火までの長期にわたり煙を建物外へ排出する方法が求められている。本研究では,火災継続期間に対応可能なシステムであることはユニークであり,また排煙ファンのような動力に頼らない方式であるため,信頼性の高いものになると考えられる。さらに,本研究を通じて得られる知見は,新しいコンセプトに基づいた竪穴の有効利用および電界による煙流動の制御等,盛期火災時においても煙の排出効果が有効なツールとなり得る。
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