研究課題/領域番号 |
20K04919
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
青柳 潤一郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (10453036)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | グリーンプロペラント / パルスプラズマ / 宇宙推進ロケット / パルスプラズマスラスタ / 宇宙工学 / ロケット / 電気推進 |
研究開始時の研究の概要 |
超小型衛星の軌道・姿勢制御用の安全・低コスト・高信頼性ロケットに関する研究である。従来用いられていた猛毒性のヒドラジンの代わりに、比較的低毒性でありながら高い推進性能が得られるグリーンプロペラントを適用する。本研究の特徴はこの推進薬をパルス放電を用いて反応促進を試みることである。 3年間の活動方針は次の3つ:1)推進薬噴射機の製作と作動試験。2)パルス放電機構を有する放電・反応室の設計、製作。3)放電・反応室を含むロケットの作動試験と評価から推進薬の反応誘起条件の解明。さらに実用化に向けた設計・作動パラメータの確立と性能向上に向けた設計指針の獲得。
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研究成果の概要 |
取扱が比較的容易なため、比較的低コストの小型衛星とも相性のいいHAN系グリーンプロペラントについて、その発熱反応をパルス放電で誘起して推力に変換するロケットを提案した。エレクトロスプレーインジェクタの流量を抑える改修を施して、放電エネルギ8 Jの放電反応機構内で噴射した結果、同軸型の反応機構においてグリーンプロペラントの発熱反応とみられるインパルス向上が確認できた。さらに電磁石とバネ機構を用いた噴霧インジェクタを設計、製作したが、真空中での安定作動を達成できず、その改善案を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、人工衛星の軌道を調整するロケットにおいて、安全性が高く性能も良い推進剤を着火するために放電を活用する研究である。真空中での推進剤噴射精度を上げて、放電による推力発生を今まで以上に正確に評価できたり、最終的には安定した噴射ができなかったが噴射装置を試作して真空中作動試験ができたことから、安全、高信頼性、高性能のロケットの設計指針が得られた。この成果は特に、現在利用が増え続けている質量500 kg以下の小型衛星の高性能化に貢献できる。
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