研究課題/領域番号 |
20K04975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
坂部 創一 創価大学, 理工学部, 教授 (50235165)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 新型うつ傾向 / レジリエンス / SNS / 共感的ネット利用 / 活力喚起型動画視聴 / ネット依存症傾向 / デジタル認知症傾向 / デジタルウェルビーイング / 共同運動愛好度 / QOL / 新型うつ / テクノ・ネット依存 / デジタル認知症 / インターネット利用効果 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,青年層において新型うつ傾向が増加しつつあり,とりわけIT技術者にその傾向が著しい。また,以前からこの職業におけるテクノ依存症傾向が懸念されてきたが,さらにその中に占めるネット依存の影響度も悪化の傾向を示している。このテクノ・ネット依存症傾向が新型うつ傾向をさらに悪化させること,また新型うつ傾向を増す最大要因は,レジリエンス(精神的回復力)の低下であることが既に本研究室で検証されていることから,社会人の予備軍である大学生を対象に調査を実施し,レジリエンス向上や低下に関わるインターネット利用効果の分析を行い,新型うつ傾向を抑制するインターネッの利用方法を提案する。
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研究成果の概要 |
新型うつ傾向とは,青年層において増加しつつある従来型うつとは対照的な症状の予備軍の便宜的総称であり,時間的推移を伴う縦断調査で次の結果が得られた。レジリエンス(精神的回復力)の低下が新型うつ傾向を増す最大要因であり,ネット依存症傾向が高い学生ほどそのレジリエンスが悪化する傾向を示し,逆にオンライン上で苦楽を共有し相互に励まし合う共感的ネット利用や,精神的な活力を得ることの出来る特定の動画視聴を意味する活力喚起型動画視聴が多い学生ほどレジリエンスが高い傾向を示すことも検証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究のように新型うつ傾向と情報行動との因果的連鎖を縦断分析した先行研究はみあたらない。レジリエンス(精神的回復力)の低下が新型うつ傾向を増す最大要因であることが,縦断調査のデータ分析で検証された。そのレジリエンスへのインターネット利用の向上あるいは低減の効果を,それら以外の良書読書や共同運動愛好度の要素も含めながらモデル化し,ネット利用の影響度が低くないことを具体的な効果として数値で示し,今後のデジタルウェルビーイングへの新たな視点をも提供した。
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