研究課題/領域番号 |
20K05021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
弓削 哲史 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (50546041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 運用レジリエンス / 共通原因故障 / 最適保全方策 / 電力網 / レジリエンス / 供給電力 / 重要度 / 長期運用 / 優先修理 / 外乱 / ディペンダビリティ / 回復性能 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、システムの複雑性が増大するとともにオープン化が進展し、想定していない機器間の相互作用の発生、想定外あるいは想定を超える外乱の発生(エマージングリスク)により大規模な機能障害が発生している。その結果、障害発生時に必要な保全資源を確保できず、影響が長期化する傾向にある。現代のシステムには、頑強さに加え、機能停止時の弾力的な運用、すばやい復旧が求められる。本研究は、エマージングリスクによるシステムの機能障害と、機能が低下した状態からの回復活動をモデル化し、システムのディペンダビリティ性能の定量化手法を確立する。
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研究成果の概要 |
電力網等のインフラシステムに想定を超える外乱が発生し、システムの機能が大きく低下し、その影響が長期化する問題に対し、保全活動を含めたシステムの性能の定量評価(レジリエンス評価)に取り組んだ。 主な成果は、(1)外的ショックにより発生する共通原因故障により大規模障害をモデル化、あわせて障害時の修復作業をモデル化し、システムを長期運用した際の運用レジリエンスを得る方法を確立したこと、(2)システムのパフォーマンスを定量化し、パフォーマンスが最大となる修理方策の検討を行ったことである。 既存の電力網ネットワークに対し上記手法の有効性を確認し、従来に比べより現実的なレジリエンス評価が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、機能低下が社会に大きな影響を与えるシステムに対して、大規模障害の発生と、機能が低下した状態からの回復に焦点を当て、システムのレジリエンス性能の定量的評価を行った。システムの頑強性を打ち破る大規模障害が発生しうることを前提に、その影響を最小にする回復性能を含めたシステムの性能を評価すること、大規模災害の発生と修復を確率過程を用いてモデル化し、長期運用時の運用レジリエンスを導出したことが特徴である。 電力網を対象とし、システムの能力を定量化し、それを用いた最適な修理順序の策定が可能となった。本研究により、レジリエンスが高いネットワークの設計や修復リソースの見積もりが可能となった。
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