研究課題/領域番号 |
20K05056
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
藤原 淳 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震減災実験研究部門, 主幹研究員 (80817049)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 大空間建築物 / 地震損傷推定 / 縮小模型実験 / 震動台実験 / 実験モード解析 / 模擬損傷 / 振動台実験 / 縮小模型 / 構造健全性診断 / 地震被害 / 大空間構造 |
研究開始時の研究の概要 |
学校体育館に代表される大空間建築物は,自然災害時には避難所として利用される。地震災害の場合,利用可否の判断は,災害発生後速やかに行う必要があるため,専門家不在の状況で行われることが多い。従って,安全側の判断を下さざるを得ず,避難所として利用できない事例がみられる。被災した大空間建築物の利用可否を専門家不在の状況であっても判断できる手法の確立は重要な課題である。 本申請課題では,模擬損傷を与えた縮小骨組の振動実験を通じて,損傷による大空間建築物の振動特性の変化を把握し得るかどうか,加えて振動特性の変化から損傷の有無や位置を推定し得るかどうかについて明らかにする。
|
研究成果の概要 |
模擬損傷を与えた縮小模型の振動台実験を通じて,構造物の振動数や振動形状(以下,振動特性)が模擬損傷によりどのように変化するかを検討した。実験の結果から,地震動の特性によらず安定して模擬損傷による振動特性の変化を検知可能であることを示した。模擬損傷を与える位置と,振動特性の変化のパターンに相関があることも明らかになっており,今後の地震損傷推定の実行可能性が示された。模擬損傷を与える実験や,地震損傷を意図した箇所に集中させる実験技術も開発した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大空間建築物は自然災害時には避難所として利用される。地震後の構造安全性を客観的な観測データや評価手法等で判断できることは,利用可否判断にとって重要な情報の一つである。 大空間建築物の振動は一般の建築構造と大きく異なるが,これを考慮した建築物の構造ヘルスモニタリング手法は,申請者の知る限り提案されていない。従って,大空間建築物の振動特性を把握するための基礎的な実験研究は独自のものであり,得られるデータは学術的に貴重なものである。 開発した模擬損傷を試験体に与えた振動実験や,試験体の意図した箇所に地震損傷を生じさせる実験手法は,限られた試験体で数多くの実験を行うために,今後幅広く活用,展開可能である。
|