研究課題/領域番号 |
20K05098
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
|
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
古川 怜 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (50589695)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | プラスチック光ファイバー / 異方性介在物 / 配向 / マイクロメカニックス / 動的散乱法 / 弾性変形 / 複屈折相殺効果 / 界面ゲル重合法 / 共重合比 / ひずみセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
複屈折消去性ポリマーをコアとする光ファイバーは、内部に光応答性の介在物を分散させると、その介在物の配向状態を光ファイバーから出てくる光によって推定することができる。この効果は、メートル単位で応力を監視するのに有効であるため、 次世代の防災分野に適用が期待される技術であるが、センサー感度に基づく材料設計に指針を与えるモデルの構築が必須である。そこで本課題では、光ファイバーのような円断面のひも状試料について、押しつぶしや曲げなどの「軸のある応力」が加られた際の介在物の配向モデルの構築を行う。濃度や異方性の異なる介在物を分散させた光ファイバーの光学測定結果用いて、構築したモデルの妥当性を判断する。
|
研究成果の概要 |
異方性介在物をポリマー光ファイバーのコアに均一分散させた系において、マクロベンドや垂直応力などの変形が光ファイバーに加わった際に、内部の異方性介在物がどのような配向挙動を示すかを調査した。異方性介在物の配向を光ファイバーの偏波検出によって実験的に導出する系を準備した。ドーパントが内包されたポリマー光ファイバーの評価をふまえ、まずコントロール用ファイバーにおいてのモード定常化挙動と偏波検出特性を調査した。結果として、光ファイバー担体の不均一性を更に低減することによって、介在物の配向を顕著に検出できる可能性が示唆された。また、担体の不均一性の生じるメカニズムを動的散乱法を用いて解析した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラスチック光ファイバーは1ミリ直径程度に太く製作しても、柔軟性を保つため、内部に微小物質を分散しても、一定以上の光量を伝送することができる。本研究では、プラスチック光ファイバー内に針状物質を分散し、ファイバー変形に伴いその針状物質が向きを変える挙動を調査した。このようなひずみに応じて向きを変える挙動は、センサー化したファイバーを使って、構造物の変形をモニタリングすることなどに役立つ可能性がある。今回は、その信号を出射偏波により検出し、得られた実験的データを使いマイクロメカニックスにより包括的に評価を試みた。結果として、検出信号をより顕著化するために母材の均一化が必要であることが示唆された。
|