研究課題/領域番号 |
20K05119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
三浦 永理 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (70315258)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | チタン合金 / 酸化物 / 界面構造 / 複合材料 / 力学特性 / 有限要素法 / Ti合金 / 酸化処理 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題では,自己酸化により組成連続的な酸化皮膜を形成するTi合金に着目し,酸化膜被覆材の力学的性質並びに耐剥離性能評価や酸化膜/合金界面組織観察と構造解析を通じ,合金の酸化機構を明らかにし,合金元素の酸化物及び金属組織や界面構造,力学特性への影響を明らかにする.また,酸化物/合金基板を連続体材料として捉え,力学特性及び耐剥離性について構造力学的アプローチを用いて調査し,Ti基皮膜被覆材料の機械的性質に寄与する材料因子と形状因子の各々の寄与度を明らかにする.
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研究成果の概要 |
生体硬組織代替材料用途として開発される多元系Ti合金では,組織制御や合金設計による研究開発と,表面処理技術開発がそれぞれで行われているが,界面の状態は材料の機械的性質に大きく影響する.本申請課題では自己酸化により組成連続的な酸化皮膜を形成するTi-NbやTi-Ta合金に着目し,ミクロからナノレベルの酸化膜/合金界面組織について金属組織・結晶学的手法による調査と,酸化物/合金基板を連続体材料として捉えた材料力学計算を行い,界面組織制御と構造力学的アプローチの両面から調査する.これら合金の酸化機構を明らかにし,Ti基皮膜被覆材料の機械的性質に寄与する材料因子と形状因子や各々の寄与度を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はバルク状態のTi酸化物の形成挙動や力学特性について調査した数少ない研究であると共に,表面処理を前提とした生体用金属材料の設計指針を示すものとして,工業的にも学術的にもユニークな研究である.本研究の成果として,酸化前のTiの合金化,特に共晶系酸化物を成す合金元素を選択することで,自己酸化皮膜の緻密化や高硬度化が可能であり,また基板金属と酸化物の界面構造の改変が可能である事,界面組織の傾斜化により界面剥離強度の向上が可能である事,連続構造体の材料力学計算により界面強度に最適な膜厚を比較的定量性よく解析可能であることを示した.耐熱構造材や電子材料としての可能性も広げるものと期待される.
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