研究課題/領域番号 |
20K05126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
和田 武 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (10431602)
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研究分担者 |
奥川 将行 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (70847160)
加藤 秀実 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80323096)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ポーラス金属 / 金属液体 / 脱成分 / 触媒 / 金属溶湯脱成分 / 粗大化 / ポロシティ |
研究開始時の研究の概要 |
金属溶湯脱成分(LMD)は従来の水溶液中腐食による脱成分では作製できなかった様々な金属のポーラス体を実現し、二次電池電極等の蓄電性能向上に寄与できる革新的な技術である。しかし現在ではLMD技術には未解明な点が多く、ポーラス構造を効率的に制御するための手法が確立していない。本研究では実験とシミュレーションによってLMDにおけるポーラス構造形成メカニズムの全容を明らかにし、その知見を基にしてポーラス構造を制御する技術を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ポーラス金属の機能性向上の為には気孔やリガメントのサイズと量を適切に制御する必要がある。本研究では金属溶湯脱成分技術でポーラス金属を作製する際のポーラス構造制御方法確立のために、ポーラス金属作製条件(温度、時間、金属溶湯組成、ポーラス金属の結晶構造)と得られるポーラス金属の構造の関係を実験とシミュレーションで調べた。金属溶湯中にポーラス金属成分と相互作用が大きい成分が存在すると、ポーラス金属の粗大化が促進されることが実験と分子動力学シミュレーションによって示された。また、ポーラス金属が金属間化合物になると、ポーラス金属の粗大化が著しく抑えられて比表面積が非常に大きなポーラス金属が作製できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって金属溶湯脱成分技術においてポーラス金属が生成・粗大化するメカニズムをより詳細に理解することができた。その結果に基づいて金属間化合物を利用した新しい粗大化抑制手法を開発した。本成果は比表面積が大きなポーラス金属を作製するための重要な知見であり、卓越した性能を示す蓄電池電極や触媒を開発に結びつくことが期待される。
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