研究課題/領域番号 |
20K05153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
飯塚 高志 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (60335312)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 塑性加工 / 板材成形 / テーラードブランク / 異種金属接合 / レーザ接合 / 成形性 / 耐電界腐食性 |
研究開始時の研究の概要 |
燃費向上や二酸化炭素排出量削減のための自動車の軽量化の方法として,板材成形の分野に目を向けるとテーラードブランク(Tailored Welded Blank: TWB)成形によるマルチマテリアル化が効果的である.しかしながら,軽金属板と鋼板の異種金属TWBは実用化されていない.特にアルミニウム合金板と鋼板のマルチマテリアル化に関しては,①難溶接性,②難成形性および③電界腐食の三つの課題が解決できていない.本研究ではアルミニウム合金/鋼の異種金属TWBの開発として,レーザを用いた突合せ接合板に関してこれら三つの課題の解決に向けて,強度と組織,成形性,耐電食性に関する評価と性能向上を行う.
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研究成果の概要 |
軽量化材料として期待されるアルミニウム合金/鋼異種金属テーラードブランクをレーザ接合によって作製し,①接合強度の向上,②成形性の評価および③電界腐食性の解明に取り組んだ.①では,接合条件とオフセット位置に関する一次強度マップ,複数の接合条件に関する二次接合マップの作成を行った.また,接合条件-接合強度-組織の相関マップの構築を行った.②については,張出しおよび穴広げ試験を行い,接合強度と成形性の関係などを明らかにした.③については,レーザ接合材に加えて摩擦圧接材および摩擦攪拌材を作製し,複合サイクル試験を行った.結果から耐腐食性を評価でき,接合法による強度低下挙動の違いなどを明らかにできた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異種金属テーラードブランクは将来的な軽量化材料として期待されているが,アルミニウム合金/鋼の系についてレーザ接合を用いた研究はほとんど行われていない.本研究で得られた成果は強度向上,成形性および耐電界腐食性に関するものであるが,まず接合法自体が新しいため得られた成果は全て学術的に試金石的なものとなると考えられる.特に成形性や耐腐食性に関しては,他の接合法も含めて新しいものであり,今後の二酸化炭素排出削減のための異種金属接合材の開発と利用の促進のために重要であり,社会的な意義も大きいと考えている.現状では課題が浮き彫りになった状況であるが,課題克服のヒントも得ることができたことは重要である.
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