研究課題/領域番号 |
20K05159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
森田 英俊 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40332100)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | レーザ加工 / 熱応力 / き裂誘導 / 水平き裂 / 応力拡大係数 / 脆性材料 / 熱応力加工 / ガラス |
研究開始時の研究の概要 |
初年度に,ガラスに対して吸収波長であるCO2レーザを用いて,ガラス表面にダメージなく水平き裂誘導できる条件を検証する.並行して,透過波長であるグリーンレーザを用いて,本加工に適用するための内部熱源を生成するための方法を検証する. 次年度は,グリーンレーザにガルバノミラーを用いて幅を持った内部熱源を生成し,それによって発生する応力強度分布を偏光高速度カメラで観測し,最適的な熱源形状を検証する. 最終年度は,得られた熱源を用いて実際にスライシング加工実験を行う.熱源幅,レーザ出力,速度を変えて実験を行い,スライシング加工成立条件を探索する.
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研究成果の概要 |
レーザ誘起熱応力を利用して水平き裂を誘導し,脆性材料をスライス加工できる可能性について,加工実験と応力拡大係数解析から検証を行った.その結果,次のことが明らかになった.(1)矩形熱源を用いることで,ガラス表面に破壊痕がなくガラス内部のみに水平き裂が誘導される現象を確認した.(2)矩形熱源による端面加工実験では,カールしたガラス片をともなって長く安定した加工が成立したが,加工深さが安定せず溝加工モデルと等価なモデルではない.(3)矩形熱源による溝加工において,水平き裂が発生した深さにおいてき裂開口領域を求めたところ,これまでの開口部と同様の特徴を示すことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レーザ誘起熱応力を利用することで,水平き裂を誘導することに成功した.これまでガラス表面に対して切断(割断)するための鉛直き裂を誘導する技術はあったが,水平き裂を誘導できることを示した.また,破壊力学や熱力学の知見を利用して加工成立の条件を明らかにしたことで,これらの学術に対する発展に貢献した.特に,これらの知見を利用してスライス加工に適した加工面を得るためにフラットトッププロファイルで矩形熱源形状を用いることを予見できた.
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