研究課題/領域番号 |
20K05171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
柳下 崇 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (50392923)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 陽極酸化 / スルーホールメンブレン / ナノホールアレー / ALD / 光触媒 / 高規則性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,金属の陽極酸化にもとづいて,様々な素材からなる高規則性ナノスルーホールメンブレンの効率的な形成プロセスの確立を目指す.本手法によれば,サイズの制御された細孔が高度に規則配列したスルーホールメンブレンの形成が可能となることから,得られたメンブレンの精密ろ過用フィルターへの応用についても検討を進める.また,陽極酸化に用いる金属を変化させることで,光触媒特性を有する素材からなるメンブレン形成も期待できることから,光触媒特性に基づきウィルス等の有機物質を分解可能なフィルターメンブレンの形成についても検討する.
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研究成果の概要 |
ナノメータースケールで高度に直径が制御された細孔を有するスルーホールメンブレンは,精密なろ過フィルターをはじめ様々な応用が期待できる機能性材料である.本研究では,従来法では,作製が困難であった,細孔径が500nm~1μmの陽極酸化ポーラスアルミナスルーホールメンブレンの作製手法を開発した.得られたスルーホールメンブレンの光学特性を評価した結果,細孔配列規則性が高いナノホールアレー構造を有するアルミナメンブレンは,細孔配列が不規則なメンブレンと比較して高い透明性を有することを明らかにした.加えて,得られた試料を光触媒として利用したところ,透明性の高いメンブレンの方が優れた光触媒特性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,細孔径や細孔周期などの幾何学構造が高度に制御されたチタニアコーティングスルーホールメンブレンの作製手法を開発した.本手法によって得られたメンブレンの光学特性を評価した結果,細孔が高度に規則配列したメンブレンの方が,細孔配列が不規なメンブレンと比較して高い透明性を有することを明らかにし,これに伴い高い光触媒特性を示すことを見出した.本プロセスで作製されるチタニアコーティングスルーホールメンブレンは,効率的に有機物を分解できることから,有害な有機物質を分離除去するための環境浄化型フィルターメンブレンへの利用が期待できる.
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