研究課題/領域番号 |
20K05203
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
田中 伸幸 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 高速炉・新型炉研究開発部門 大洗研究所 高温ガス炉研究開発センター, 研究職 (10391294)
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研究分担者 |
澤田 真一 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 上席研究員 (70414571)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 水素製造法ISプロセス / カチオン交換膜 / イオン飛跡グラフト法 / ヨウ化水素濃縮 |
研究開始時の研究の概要 |
熱化学水素製造法ISプロセスでは、カチオン交換膜(CEM)を用いたヨウ化水素(HI)溶液中のHIを濃縮する工程がある。本研究では、イオン飛跡グラフト法により、1次元円柱状イオンチャネルを持つ新規CEMを作製し、HI濃縮に適用する。このイオンチャネルがプロトンを効率的に輸送し、さらに、含水膨潤を防ぎ、水やI-の透過を抑制すると期待した。多様な条件でCEMを作製し、基本の膜特性を測定し、また、HI濃縮試験により、電解電圧と濃縮HI濃度を測定する。測定結果と膜透過モデルを基に、HI濃縮性能を評価し、これらの知見を活用してCEMを最適化し、低い膜抵抗で高濃度のHI濃縮を達成する。
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研究成果の概要 |
熱化学水素製造法ISプロセスで用いるヨウ化水素(HI)濃縮用の高性能カチオン交換膜(CEM)の開発を目指し、イオン飛跡グラフト法を適用することで、分離性能を高め、低い消費エネルギーでHI濃縮を達成することを目的とする。その結果、重イオンビームとして適切なイオン種サイズがあることを示し、Ar照射を行ったCEMについて、従来のCEMと比較して低消費エネルギーでHI濃縮を達成できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で適用したイオン飛跡グラフト法は、特徴的な1次元の円筒状のイオンチャネルを有するカチオン交換膜を作成可能であり、このイオンチャネルが溶液吸収時の膨潤を抑制することで、これまでに達成が困難であったH+以外のイオンや水の透過を抑制し、選択性の向上するメカニズムを発現することに成功した。また、本研究の成果により、他分野のカチオン交換膜プロセスを高性能化するために、イオン飛跡グラフト法の応用が期待される。
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