研究課題/領域番号 |
20K05212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
小林 大祐 東京電機大学, 工学部, 教授 (30453541)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ソノプロセス / 乳化 / ポリマー微粒子 / 速度論解析 / 有機物分解 / 超音波 / 液滴径 / 粒子径 / 粒子添加 / ポリスチレン微粒子 / 多相系プロセス / プロセス強化 |
研究開始時の研究の概要 |
超音波は材料合成や環境浄化など様々な化学プロセスにおいて研究開発が行われてきているが、化学結合の形成・切断、分散相の凝集・微細化などのように相反する現象に超音波を活用させた研究が多くみられる。本研究では、液液系での乳化現象、および固体粒子添加による固液系での超音波反応場の活性化現象を取り上げて、超音波場での分散相の動的挙動を検討する。さらに、各々のプロセスで支配的になる因子を、構造モデルを用いたシステム工学的手法で解析し、対象系で目的を達成するための操作条件のマッピングを完成させ、従来は困難であったプロセス設計を可能とし、化学工業分野への超音波プロセスの適用事例の増加を目指す。
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研究成果の概要 |
O/W系の粗エマルションを調製したのち超音波を照射し、加熱撹拌しながら重合反応を進行させて粒子径、収率の測定を行った。粒子径については大きな影響を受けなかったが、収率は100%近くまで反応が進行する条件と80%までしか進行しない条件とにわかれ、粗エマルションに超音波を照射した際に、一部の液滴同士が凝集・合一している可能性が示唆された。 また、酸化チタン粒子存在下での超音波によるフェノールの分解反応を添加粒子の粒子径と周波数を変更させて行ない、反応場活性化に添加粒子の粒子径と超音波周波数の関係がおよぼす影響を調べた。添加した粒子径と共振径の大小関係が反応場の活性化に影響することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超音波の化学的効果を用いた重合に対し、高分子分解が研究されたり、超音波の物理的効果を用いたナノエマルション調製に対し、マニピュレーション効果による細胞などの凝集・濃縮や、ファインバブルの凝集による浮上分離が研究されており、相反する現象に超音波を用いた研究が多くある。 高分子重合・分解反応においては、利用する周波数や超音波強度が系を制御するための重要な因子である。また、多相系での分散・凝集おいては、分散相の大きさと周波数の関係が系を制御するための重要な因子である。これらを統計的にまとめて、対象系で目的を達成するための操作条件のマッピングが超音波プロセスの実用化のために重要であると考えられる。
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