研究課題/領域番号 |
20K05259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松井 広志 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30275292)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ガスハイドレート / 水ナノチューブ / 水和 / 水素結合 / ガス吸蔵 / プロトン伝導 / 拡散 / 分子動力学計算 / 生体高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
分子性ナノ多孔質結晶に内包された水ナノチューブ、及び生体高分子に水和する水分子系について、低圧でガス分子を安定化させる、新たなガス吸蔵法を開拓する。非接触なマイクロ波計測により、水素結合で結ばれた水分子系におけるガス分子の拡散過程と水和状態を調べる。テラヘルツ~赤外分光実験、及び第1原理計算も実施して、プロトン伝導性の抑制機構、水和状態、及び骨格分子の影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
室温、高湿度(80%RH)、低圧(4気圧)のマイルドな環境下で、新たな燃料資源として注目されるメタンを、分子性ナノ多孔質結晶の水ナノチューブを内包するナノ空間に、吸蔵させることに成功した。メタンの吸蔵過程はナノ空間からの脱水をともない、準安定状態を経てから、最終的な安定状態に至ることが分かった。分子動力学シミュレーションから、各状態の水分子とメタン分子のナノ空間における安定な配置、及びメタン吸蔵量が判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ波測定から取得したプロトン伝導率と赤外吸光度スペクトルの組み合わせは、ナノ空間における水和状態と水分子数を決定する上で、有力な手段であることを示した。また、分子性ナノ多孔質結晶では初めて分子動力学計算に成功し、メタンの水和構造と吸蔵量を決定した。耐水性が高い分子性ナノ多孔質結晶は、マイルドな環境下でも、水蒸気との混合ガスから選択的にメタン吸蔵が行え、かつ、MOFに匹敵する高密度なメタン吸蔵が可能であることを明らかにした。
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