研究課題/領域番号 |
20K05279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
湯澤 勇人 分子科学研究所, 極端紫外光研究施設, 技術職員 (30636212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 軟X線顕微分光 / 赤外レーザー加熱 / 酸化物 / 軟X線顕微分光法 / 固体材料 / 焼成 |
研究開始時の研究の概要 |
固体材料調製の中で焼成処理は,できあがった材料の性能に大きな影響を与えるため重要である.しかし,焼成過程の空間分解観察は形状の変化などで議論されることが多く,電子状態を空間分解観察して材料設計に役立てることは非常に少ない. そこで本研究は,赤外レーザーで焼成過程を再現し,その時の電子状態変化を走査型透過軟X線顕微鏡(STXM)を利用して空間分解観察を行うことで焼成過程の電子状態マッピング手法の基礎を確立することを目指す.
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研究成果の概要 |
固体材料の焼成過程における電子状態分布観察は,良い材料を調製する指針を得るために重要である.走査型透過軟X線顕微鏡(STXM)は,試料の電子状態の二次元分布を30-50nm程度の分解能で取得することが可能だが,試料周りの光学系が非常に狭いため試料加熱による測定は適用しにくいと言う欠点がある. 本研究では,STXMに赤外レーザーの照射光学系を組み合わせることで安定的に試料加熱過程の観察を行うことに成功した.また,本手法を用いて酸化マンガンの還元過程を観察することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体材料の調製における焼成処理は,材料の物性を左右する重要な段階である.しかし,焼成過程の空間分解観察は 焼成後の形状的な変化や格子構造の変化などで議論されることが多く,電子状態を空間分解観察した結果を材料設計に役立てるアプローチは少ない.したがって,今回の研究で行われた基礎的な測定で確立された手法は,今後測定試料の種類を増やしていくことによって多くの情報が得られることが期待できると考えている.
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