研究課題/領域番号 |
20K05393
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
児玉 淳一 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (70241411)
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研究分担者 |
佐分利 禎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (40415782)
福田 大祐 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80647181)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 石炭地下ガス化 / ラジアルフラクチャリング / DIC / 粘結性 / 熱応力解析 / 加熱・冷却 / ひずみ / 高温 / 石炭 / 加熱 / 温度 / 地下ガス化 / ひずみ計測 / き裂 / 破壊き裂 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,Digital Image Correlationを用いて,石炭の地下ガス化(UCG)の模型実験において普遍的に観察される「燃焼・ガス化空洞から石炭層内へ放射状に進展する引張き裂(ラジアルフラクチャリング)」の発生のプロセスとメカニズムを解明したうえ,ラジアルフラクチャリングに影響を与える因子について分析するとともに,ラジアルフラクチャリング現象を説明できる熱・力学モデルを構築し,深部UCGにおける石炭エネルギーの回収率の向上を目指すものである。
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研究成果の概要 |
石炭の地下ガス化におけるリンキング孔の周辺に形成される放射状き裂の発生メカニズムを解明するため,石炭試料を対象に加熱実験を行い,Digital Image Correlationを用いて試料表面のひずみを計測するとともに,石炭の粘結性と放射状き裂の関係について検討した。その結果,温度が上昇するとひずみが集中するゾーンが現れ,き裂はひずみの集中ゾーンに発生すること,粘結性の低い石炭では放射状き裂は認められず,放射状き裂の発生は石炭の粘結性に依存することなどが明らかとなった。さらに,数値シミュレーションの結果から,500℃以上の温度での石炭の熱収縮が放射状き裂を発生させることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射状き裂の発生・拡大は,炭層内へ酸化剤を浸透しやすくするため,石炭の地下ガス化ガス化におけるガス化効率を向上させると期待できる。本研究の成果から,石炭の地下ガス化は粘結性の高い炭層で実施した方が効率的であり,また,500℃以上の温度領域を広範囲に拡大させることができれば,ガス化効率が向上すると予想できる。このように,本研究では,石炭の地下ガス化におけるガス化効率を向上させるためのいくつかの貴重な知見が得られており,これらの成果は,プロジェクトのサイトの選定やガス化方法の開発のための貴重な指標となりえ,石炭の地下ガス化プロジェクトの実用化の推進に貢献すると考える。
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