研究課題/領域番号 |
20K05401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
新苗 正和 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (50228128)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 資源循環 / 溶媒抽出 / 白金族金属 / ロジウム / ルテニウム / 第一スズ / 塩化物水溶液 / PGMs / 硝酸系水溶液 / 溶媒抽出法 / 資源循環プロセス / 分離プロセス / PGM |
研究開始時の研究の概要 |
白金族金属(PGM)の分離回収に溶媒抽出を適用すると、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)は塩化物水溶液中で多種の水和したアコクロロ錯体を生成するため、溶媒抽出によるRh、Ruの分離回収は実現しておらず、溶媒抽出でRh、Ruを分離回収できる斬新的なPGM処理プロセスの構築が長年強く望まれている。本研究は、第一スズ(Sn(II))を添加した塩化物水溶液からのRh、Ruの溶媒抽出の基礎研究及び溶媒抽出によるRh、Ruの斬新的な高純度分離回収基本プロセスを構築し、白金族金属(PGM)の持続可能な資源循環を推進するための基盤となる研究である。
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研究成果の概要 |
1級から4級アンモニウム塩までの4種類の抽出剤を使用して、塩酸水溶液及びスズ(II)添加塩酸水溶液からのロジウム及びルテニウムの抽出性及び分離性を検討した。検討の結果、ベンゼンで希釈したTOAまたはTOMACを用いることで、スズ添加塩酸水溶液からロジウムを優先的に抽出することで、ルテニウムと分離できることが分かった。また、塩基性亜硝酸ナトリウム水溶液で逆抽出することでスズを水酸化物として、ルテニウムを亜硝酸錯イオンとして固液分離できた。さらに、EHAを抽出剤とすることでスズ(II)を添加しなくてもルテニウムを容易に抽出でき、また、硫酸ナトリウム水溶液で容易に逆抽出できることも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロジウム及びルテニウムの需要の増大、また、地域偏在性、資源ナショナリズムの高揚、地域紛争などによる安定供給に不安がある中、本研究では溶媒抽出法によるロジウムとルテニウムの分離回収に成功しており、持続可能な白金族金属の資源循環を実現するための基盤となる研究であり、学術的にも社会的にも意義の高い研究である。
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