研究課題/領域番号 |
20K05407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
細田 晃文 名城大学, 農学部, 准教授 (50434618)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 銅イオン還元 / 嫌気性細菌 / Alteromonas科 / Pseudomonas科 / 硫化銅 / 酸化銅 / 次世代シークエンス / Alteromonas / Shewanella科 / 銅還元微生物 / バイオリーチング / 嫌気培養 / 電子メディエーター / 鉱物廃材 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに申請者は,硫化銅(Ⅰ)を含む土壌から酢酸を利用し嫌気的に銅を還元する嫌気性銅還元細菌群集(以下,マイクロコズム)を構築してきた.本研究では,このマイクロコズムに生息する銅還元に関与する微生物を次世代シークエンス等の分子生物学的手法で同定し,その情報と還元能力を補助する物質(電子メディエーター等)の添加に基づいた培養により新たな銅還元微生物として獲得する.また,得られた微生物の分子生物学・生化学的解析より銅還元に関わる遺伝子の特定と銅還元メカニズムを明らかにする.さらに,鉱物廃材(あるいは廃電子基板)と得られた微生物による培養条件の検討を行い,実用的な銅リサイクルの新技術開発を目指す.
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研究成果の概要 |
河川底泥や海洋底泥を接種源として,嫌気的培養条件下で銅イオンを還元できるマイクロコズムを構築し,NGS解析結果より,その中心的な細菌群はPseudomonas科,Alteromonas科,Rhodocyclas科およびShewanella科などいくつかの存在が明らかとなった.いくつかの細菌科においては金属還元能を有する細菌種が同定されていることからも,これらの細菌種が嫌気的条件下で銅イオンに対して耐性を有し還元能を発揮していることが明らかとなった.しかし,安定的な継代培養が難しい点と実用的な銅リサイクル濃度まで還元能を発揮するマイクロコズムを構築できなかった点で課題が残った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で構築したマイクロコズムにおける銅還元能は1.5 mM程度でAlteromonas科やPseudomonas科が優占化したことが分かった.これらの結果は,現在行われている銅リサイクルに適用可能な濃度(5000 ppm)ではないが,本研究で構築した銅還元-嫌気性マイクロコズム中の細菌を環境から分離後,さらに銅還元遺伝子などを付与するといった遺伝子改変・育種によってエネルギー消費が少ない条件での生物的銅リサイクルについての可能性を有していると考えられる.
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