研究課題/領域番号 |
20K05442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
武田 貴志 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (80625038)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | サーモサリエント効果 / 折れ曲がり構造 / 分子集合体 / 結晶構造解析 / 分子運動 / 結晶構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では外部熱に対して力学的応答を示す「サーモサリエント結晶」の合理的な分子設計指針の確立と機能開拓を目的とする。研究代表者が独自に見出してきた、「運動性を有する折れ曲がり分子の積層」と「固相中での熱運動の誘起」によるサーモサリエント結晶を基軸として、「異方的な運動性を有する分子を適切に集積させる」ことで、サーモサリエント結晶を合理的に創製できることを実験的に示すことを目指す。本研究の後半ではサーモサリエント結晶の機能化を目指した検討を行う。本研究の実施により、ごく僅少・散発的な現象論の報告にとどまっているサーモサリエント結晶に関する研究を開拓することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では有機化学的手法と物理化学的手法を組み合わせることで、サーモサリエント効果を示す分子性結晶の分子設計・分子集積手法の確立を実現し、確立した分子設計指針をもとにサーモサリエント結晶を探索することを目的とした。大きく折れ曲がった構造を有するテトラシアノアントラキノジメタンがサーモサリエント結晶であることを明らかとした。この結晶は高い熱安定性・相転移が関与しないサーモサリエント効果を示す興味深い系であることを明らかとした。上記の例を含め、複数のサーモサリエント結晶を見出しており、分子設計からサーモサリエント結晶を合理的に創製する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外部刺激を運動に変換する材料はセンサーやメモリー、運動素子などへの応用が期待される。熱を運動に変換する分子性結晶(サーモサリエント結晶)は、超高効率なアクチュエーター開発などへの期待が持たれているが、その報告例はごく僅少・散発的なものにとどまっており、その分子設計指針は得られていない。結晶・分子の設計手法を確立することでサーモサリエント効果に対する理解が深まるとともに、材料としての応用探索が可能となる。
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