研究課題/領域番号 |
20K05504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 信也 東北大学, 環境保全センター, 講師 (80570142)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Lewis酸 / 塩基 / アルケン / 求電子置換反応 / 酸塩基解離平衡 / Friedel-Crafts反応 / ホルミル化 / ホスフィノ化 / 触媒的アシル化 / アシル化 / ルイス酸 / 解離平衡 |
研究開始時の研究の概要 |
アルケンの求電子置換反応は,求電子試薬が付加して生じるカチオン中間体からのプロトンの脱離が一般には自発的に起こらないために困難である。本研究は,アルケンの求電子反応において,Lewis酸と共存し得る塩基を用いてカチオン中間体からプロトンを引き抜き,置換反応に導くという申請者らが開発した方法論を広く展開する。具体的には,求電子試薬に関する適用性を拡大するとともに,触媒反応への展開を図る。また,本手法における塩基の役割を計算化学により検証するほか,π酸性遷移金属を用いる触媒反応への展開も図る。
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研究成果の概要 |
本研究では,適切なかさ高さと塩基性をもつ塩基は,Lewis酸と可逆的なLewisペアとなり,酸・塩基双方の性質を打ち消し合うことなく両立できるという特性を利用して,アルケンの求電子置換反応の開発に取り組んだ.その結果,アルケンのアルキル化,ホルミル化,ホスフィノ化を見出した.ホルミル化やホスフィノ化では,AgOTf/ピリジンの組み合わせも有効であることがわかった.また,InCl3と酸無水物を用いることによりアルケンの触媒的アシル化も達成した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルケンの求電子置換反応は,プロトン脱離が自発的に起こらないために,一般的には進行しない.これに対し本研究では,適切なLewis酸・塩基の組み合わせを用いることで種々のアルケンの置換反応を達成した.本コンセプトはアルケンの求電子置換反応を一般に行う方法論となるものであり,基礎化学的な意義が大きい.また,高価な遷移金属を用いない反応の開発は,持続可能な開発を目指す社会にとって重要である.
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