研究課題/領域番号 |
20K05505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
木下 英典 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20550007)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 多置換フルベン / 1,3,6-トリアリールフルベン / 位置選択的合成 / エレクトロクロミズム / (E)-6-アリール-1,3-ビスシリルフルベン / (E)-1,3,6-トリアリールフルベン / パラジウム触媒反応 / 立体および位置選択的合成 / フルベン / 物性評価 / 合成 / Pd触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が見出した方法で合成できる (E)-1,3-ビスシリル-6-アリールフルベンを足がかりとして、異なる種類の置換基を有するフルベンの高効率で選択的な合成法の確立を目指す。また、独自に合成したフルベン、すなわち (E)-1,3-ビスシリル-6-アリールフルベンが、負電圧の印加でエレクトロクロミズム性を示すことを見出している。そこで、多様な置換基を有するフルベンを合成して全電圧範囲下で効率よくエレクトロクロミズム性を示すフルベンの創成を目指す。
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研究成果の概要 |
(E)-6-アリール-1,3-ビスシリルフルベンや(E)-6-アリール-1,3-ビスシリルフルベンは、エレクトロクロミック特性を示し溶液状態で負電圧を印加すると発色することを見出した。これらのフルベンのアリール基を種々代えたところ、正負両電圧印加時にそれぞれ異なった色に発色することもわかった。このことからアリール置換基が物性に大きく影響することがわかった。そこで3-位のシリル基もアリール基に変換できれば、新たな物性を示す材料が合成できると考えフルベンの1,3,6-位に異なるアリール基を導入する方法を探索し、実際に異なった3種類のアリール基を有するトリアリールフルベンの選択的合成法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来法では、同じ置換基が1,3,6-位や1,3-位に置換したフルベンは合成できたが、1,3,6-位に全て異なるアリール基が置換したフルベンを位置選択的に合成することは不可能であった。今回我々が開発した合成法では、3つの異なるアリール基を1,3,6-位に位置選択的に導入したフルベンを効率的に合成することができる。フルベンは特異な物性を有することから有機分子材料として研究されてきたが、合成的な制約から網羅的な物性評価が行えなかった。したがって、今回我々が開発した合成手法によりこれまで入手不可能であったフルベンも入手でき、エレクトロクロミズムを含むフルベンの物性研究を大きく前進させると考えられる。
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